
サトノアレスがスプリングS(G2)からクラシックの主役を見据えて始動。未だベールに包まれた2歳王者の「実力」は

2歳王者サトノアレス(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が19日に中山競馬場で行なわれるスプリングS(G2)に満を持して登場する。
昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)では、後方から最後の直線で外に持ち出されると、メンバー2位となる上がり34.1秒の末脚で、逃げ切りを図ったボンセルヴィーソを捕らえて先頭に。最後はモンドキャンノの猛追を半馬身しのいで2歳王者に輝いている。
デビュー3戦目の未勝利で初勝利を収めてから、ベゴニア賞(500万下)、そしてこの朝日杯FSと3連勝。最優秀2歳牡馬に選出された本馬は、先月2日にはすでに帰厩しており入念な調整が行われている。
8日の1週前追い切りでは美浦のウッドコースで4ハロン53.2秒、ラスト12.7秒。軽い調教だが、これが藤澤厩舎のやり方。騎乗した新パートナーの戸崎圭太騎手も「さすがG1馬」と確かな手応えを感じたようだ。
ただ一見、視界良好に見える2歳王者だが、その評価は決して高いものではない。
その要因として真っ先に挙げられるのが、本馬が勝利した朝日杯FSのレベルが疑問視されている点だ。朝日杯FSが阪神競馬場で開催されるようになって昨年で3年目だったが、勝ちタイムの1:35.4は、リオンディーズが勝った前年よりも1秒遅く、稍重だったダノンプラチナの2年前よりも0.4秒速いだけである。
さらに極め付けとなったのが、同距離同コースで行われた2歳牝馬限定の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の勝ちタイム1:34.0と比較すると1.4秒も遅い事実。確かにこれだけを見れば、昨年の朝日杯FSのレベルに疑問符を抱くのも当然だろう。
そして、これが未だ今年の3歳牡馬が「主役不在」といわれている、大きな要因の1つでもあるのだ。
しかし、この朝日杯FSのレベルを測る上では幸いなことに、馬場差のある「過去の朝日杯FS」や「前週の阪神JF」よりも優れた比較対象が存在する。それこそが「同日同舞台の元町S(1600万下)」だ。下記をご覧いただきたい。
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