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JRA【桜花賞(G1)展望】ナミュールVSサークルオブライフ「3度目対決」で決着へ!未知の魅力プレサージュリフトと武豊ウォーターナビレラも虎視眈々

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JRA【桜花賞(G1)展望】ナミュールVSサークルオブライフ「3度目対決」で決着へ!未知の魅力プレサージュリフトと武豊ウォーターナビレラも虎視眈々の画像1
ナミュール 撮影:Ruriko.I

 10日に阪神競馬場で行われる桜花賞(G1)から2022年のクラシックが幕を開ける。過去2年は無敗の「桜の女王」が誕生したが、今年無敗で臨むのは1頭だけ。今年はどんな結末が待ち受けているのか、早速展望していこう。

 人気の中心は前哨戦を快勝し、4戦3勝としたナミュール(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)だ。

 デビューから圧巻の内容で2連勝を飾り、阪神JF(G1)では重賞勝ち馬を差し置いて1番人気に支持された。ところが、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えた一戦は、スタートで痛恨の出遅れ。4角最後方から直線は荒れた最内を突いたが、サークルオブライフの4着に敗れた。

 2か月以上の充電期間を経て、チューリップ賞(G2)で始動したナミュール。2歳女王を押しのけて、ここでも1番人気に支持された。初コンビを組んだ横山武史騎手を背に今度はスタートを決めると、道中はサークルオブライフをマークする形で追走。4角ではやや位置を下げ、さらに直線では先行各馬が壁になる厳しい競馬を強いられた。

 それでも残り300m地点で前が開くと、豪脚を繰り出し、大外を一気に差し切った。その勝ち方からも、本番では1番人気が濃厚だろう。ただし、気掛かりなのがデビューからなかなか増えないやや小ぶりな馬体だ。

 昨年9月のデビュー戦は438kg、東京への輸送があった2戦目の赤松賞(1勝クラス)は2kg増の440kgだった。ところが、阪神JFは10kg減の430kg、さらに休み明けの前走も増減なしで走った。

 もし本番の桜花賞でもさらに馬体が減っているようなら、430kg未満での出走となる点は少々気掛かりだ。2000年以降の桜花賞を430kg未満で走った馬は67頭いたが、「1-4-3-59」と苦戦を強いられている。ちなみに唯一の勝利は06年のキストゥヘヴン(418kg)だった。

 前走に続き鞍上を務める横山武騎手は昨年のアカイトリノムスメが桜花賞初騎乗だったが、4着に敗れている。自身2度目の挑戦でナミュールを桜の女王に導くことができるか。

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サークルオブライフ

 ナミュールに対抗する筆頭格は強力な末脚を武器とするサークルオブライフ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。

 昨秋に2戦目で勝ち上がると、アルテミスS(G3)、阪神JFと3連勝。始動戦のチューリップ賞は、積極策で4番手を進んだが、最後の直線でナミュールの切れ味に屈した。

 勝ち馬とは0秒2差だったが、誤算だったのは内をすくった伏兵ピンハイにも先着を許したことだろう。

 国枝師は『サンスポ』の取材に対し、「行きたがった分、しまいに脚を使えなかった」と敗因を語ったが、しまいの脚を生かすためにも、本番では再び中団から後方に控える競馬をしてくる可能性が高そう。枠とスタート次第では、ナミュールをマークする形になりそうだ。

 鞍上はデビューから手綱を取っているM.デムーロ騎手。ナミュールとの3度目対決で決着をつけたい。

 今年の登録馬22頭の中で唯一の無敗馬がプレサージュリフト(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。

 無敗といっても、その戦績は2戦2勝。キャリアはまだ浅く、初の右回り、初の長距離輸送などクリアすべき課題は少なくない。

 そんなプレサージュリフトだが、いずれも東京芝1600mを走った過去2戦はスタートで出遅れて後方からという競馬。デビュー戦は前半3ハロン36秒6の緩い流れで4角11番手という絶望的な位置にいたが、直線半ばに軽く仕掛けただけで一気に先行勢を飲み込み、3馬身差の快勝だった。

 3か月半ぶりのクイーンC(G3)でも出遅れたが、同じく4角11番手から差し切り勝ち。2着馬とはクビ差だったが、僅か2戦目での重賞制覇は能力があってこその芸当といえるだろう。

 鞍上は前走に続き戸崎圭太騎手が務める。これまで桜花賞は6回騎乗して、14年レッドリヴェールの2着が最高着順。3年連続で無敗の桜の女王が誕生するかどうかは戸崎騎手の腕にかかっている。

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ウォーターナビレラ 撮影:Ruriko.I

 通算5勝を誇る桜花賞男の武豊騎手。今年は弟が管理するウォーターナビレラ(牝3歳、栗東・武幸四郎厩舎)とのコンビで臨む。

 シルバーステートの初年度産駒として、デビューから新馬、サフラン賞(1勝クラス)、ファンタジーS(G3)を3連勝。4戦目の阪神JFでは0秒2差の3着に敗れたが、先行勢では唯一、掲示板を確保した内容は悪くなかった。

 始動戦のチューリップ賞はいかにも前哨戦という騎乗で5着。武騎手も「新しいレースをしました」「次に向けては良いレースができました」と、桜花賞につながる走りを見せ、いい形で本番を迎えることができそうだ。

 おそらく今回は有力馬の中では最も積極的な競馬をしてくるはず。百戦錬磨の武騎手は、弟に調教師としての初G1制覇を届けることができるだろうか。

 福永祐一騎手が騎乗予定のライラック(牝3歳、美浦・相沢郁厩舎)は、昨年の3着馬ファインルージュとイメージが重なる。

 同じ関東馬で、フェアリーS(G3)覇者という共通点があり、さらにテン乗りの福永騎手と桜花賞に臨むところまで同じだ。

 ライラックは新馬戦を勝利した後、牡馬相手の中距離戦、京都2歳S(G3)に挑戦。上位人気の一角を占めたが、ゲート入りをごねるなど、オルフェーヴル産駒特有の悪さが出てしまい、8着に敗れた。

 距離を短縮して臨んだフェアリーSは、出遅れて最初のコーナーは最後方という位置取りだったが向正面で押し上げていくと、直線で豪脚を繰り出した。決め手勝負になればここでも怖い存在だ。

 08年のマイルCS(G1)を勝ったブルーメンブラットを母に持つフォラブリューテ(牝3歳、美浦・宮田敬介厩舎)も将来が楽しみな1頭である。前走・紅梅S(L)は、イン有利な馬場にもかかわらず、1頭だけ大外を強襲して勝ち切った。鞍上は桜花賞3勝目を狙うC.ルメール騎手が務める。

 ラブリイユアアイズ(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)は、8番人気で2着に入った阪神JF以来のぶっつけで臨む。前走は好位追走から直線インを突き、ウォーターナビレラを交わしたが、サークルオブライフの差し脚に屈した。2月下旬に早めに美浦トレセンに帰厩し、順調に追い切りを重ねている。

 フィリーズレビュー(G2)で2連勝を飾ったサブライムアンセム(牝3歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、初勝利を挙げた2月の未勝利戦が1位入線馬の降着による勝利だった。それがなければ桜の舞台にはたどり着いていなかっただろう。運も味方につけ、一発を狙う。

 クイーンCで4角最後方からプレサージュリフトの3着に追い上げたベルクレスタ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)は、3走前のアルテミスSでもサークルオブライフとクビ差の接戦を演じた実力馬。今回は人気を大きく落としそうだが、見限るのはまだ早計だ。

 この他には、フェアリーS、クイーンCを連続2着のスターズオンアース(牝3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)、エルフィンS(L)覇者で、唯一先着を許したのが後にシンザン記念(G3)を制したマテンロウオリオンというアルーリングウェイ(牝3歳、栗東・藤岡健一厩舎)も侮れない。

 他にもキャリア2戦目でナミュールと0秒2差のピンハイ(牝3歳、栗東・田中克典厩舎)、フィリーズレビュー2~3着馬のナムラクレア(牝3歳、栗東・長谷川浩大厩舎)とアネゴハダ(牝3歳、栗東・佐々木晶三厩舎)など多彩なメンバー構成となっている。

 1番人気が予想されるナミュールがその強さを見せつけるのか、サークルオブライフの逆襲はあるのか。それとも思わぬ伏兵馬が台頭するのか。注目の桜花賞は10日15時40分に発走予定となっている。

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