
JRA「禁断の言葉」を残した武豊とC.ルメールの懺悔!? ドウデュースVSジオグリフ2度目の対決…混沌のクラシックで「またやっちまった」の既視感

17日、中山競馬場で開催された第82回皐月賞(G1)を制したのは、C.ルメール騎手から福永祐一騎手へと乗り替わったジオグリフ。1番人気に支持された武豊騎手のドウデュースは3着に敗れた。
6番人気までが一桁台の単勝オッズとなった今年の皐月賞。人気を集めた各馬に一長一短があり、抜けた存在のいない混戦で明暗を分けたのは、それぞれの騎手の手綱捌きだったといえるだろう。
優勝したジオグリフの福永騎手は「十分チャンスのある馬だと思っていました」と振り返った一方で、「自分が上手く誘導できれば勝てる」という手応えは掴んでいた。
当日の中山は内側の芝に傷みもあり、外を通った馬が差し脚を伸ばせる馬場傾向。多少の距離のロスを覚悟してでも、好位から抜け出すソツのない騎乗には、ベテラン騎手の円熟味のある勝負勘が見られた。
3番人気で2着に敗れたイクイノックスのルメール騎手も、道中の位置取りはジオグリフとほぼ同じ。先に抜け出しながらゴール前で後れを取ったのは、勝負を焦ったことや東京スポーツ杯2歳S(G2)から直行した異例のローテーションの影響も少なからずありそうだ。

好走した2頭に対し、不甲斐ない競馬で3着に敗れたのが昨年の2歳王者である武豊騎手とドウデュースのコンビである。
トライアルの弥生賞ディープインパクト記念(G2)を取りこぼしたものの、陣営が「何も言うことがない」と言い切るほど盤石の状態だった。G1を勝った実力もあれば、中山芝2000mも経験済みで休み明けの不安もない。極論を言えば、勝ち負けは武豊騎手のエスコート次第といえるほど、不安がなかったということだ。
にもかかわらず、最後の直線で3番手以内に進出していた馬が5着以内に4頭いた前残り決着で、ドウデュースの位置はまさかの14番手の後方というもの。上がり3ハロン最速となる33秒8の末脚を繰り出したとはいえ、勝負の大勢が決した後でのタイミング。「なぜそこまで下げる必要があったのか」と感じたファンは少なくなかったのではないか。
「ポジションが結果的に後ろだったかもしれません。今日は大事に行きました。もっと流れるかと思ったのですが、流れませんでした」
レース後に出されたコメントからも、武豊騎手の読み違いが伝わる内容。“負けて強し”の印象こそ残ったが、後方から大外を回しただけの騎乗。こちらについては、元JRA騎手の安藤勝己氏もTwitter で「どうしても大外を回したかったか、距離を懸念して終いだけの競馬をしたかったのか。それにしても後ろからすぎた」と疑問視していた。
その一方、勝ち馬であるジオグリフも鞍上の位置取りが疑問視されたレースを経験していることを覚えているだろうか。
これが2度目の対決となったドウデュースとジオグリフだが、両馬が初めて顔を合わせたのは昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)である。3番人気のドウデュースに対し、2番人気がジオグリフ。当時、2頭の評価は逆だった。

混沌のクラシックで「またやっちまった」の既視感
中団から抜け出した武豊騎手が、初めて朝日杯FSを制したことでも注目されたレースでジオグリフは最終コーナーを回ったところでまだ最後方に近い位置取り。このとき手綱を取ったルメール騎手が残した「結果的に後ろすぎました」というコメントには、ネットの掲示板やSNSで批判の声も相次いだ。
巻き返しを期した共同通信杯(G3)でもダノンベルーガに敗れ、本番も主戦のルメール騎手が騎乗しなかったことで評価を落としたものの、皐月賞の勝利でG1級の実力を持っていることを証明してみせた。
4着までに入った4頭については、枠順や騎手の乗り方で着順が入れ替わった可能性のある今年の皐月賞。それだけに武豊、ルメールといった名手2人が発した「禁断の言葉」が、混沌のクラシックに拍車を掛ける結果に繋がったようにも感じられる。ファンからすれば、「こいつらまたやっちまったのか」という既視感もあったのではないか。
見事な騎乗で勝利へと導いた福永騎手が、「2000mまでは全く問題ありませんでしたが、次は距離が問われるのかなと思います」と懸念していたように、ジオグリフが一冠を制したからといって絶対的な立場となった訳でもないことも確か。
日本ダービー(G1)は「最も運のある馬が勝つ」といわれるレースだけに、勝てるだけの実力馬であっても取りこぼしたケースは多い。栄冠を掴むには、騎手が悔いのない騎乗をしてくれることが勝利への絶対条件となるだろう。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。
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