
夏重賞の歴代1位「395万馬券」生んだ大波乱。北九州記念(G3)ナムラクレアやテイエムスパーダも過信は禁物!?
8月2週目も終わり、夏競馬もいよいよ終盤に突入している。
先週土曜の小倉8Rでは、7番人気→13番人気→6番人気で決まり、3連単195万馬券が飛び出した。また、日曜の新潟8Rでも6番人気→14番人気→7番人気で決まり3連単187万馬券の大波乱となるなど、連日に渡り3連単100万オーバーの波乱決着が続いた。
秋を見据えて休養しているトップクラスの馬が多数おり、能力の拮抗している馬同士の多頭数という影響もあってか、夏競馬においてはアッと驚くような高配当の払戻が出現することも珍しくない。重賞においても「夏は荒れる」というイメージを抱いているファンも多いはずだ。
そんな夏の重賞における大波乱といえば、競馬ファンの多くはどのレースを思い浮かべるだろうか。
今夏では、ゲンパチルシファー(4番人気)→ヒストリーメイカー(14番人気)→サクラアリュール(12番人気)で決まり、3連単71万馬券となった先月のプロキオンS(G3)が記憶に新しい。
とはいえ、過去に遡れば波乱決着は枚挙に暇がない。今回は3連単が馬券発売され始めた2004年以降、7・8月の夏季に限定して3連単歴代最高配当トップ3を振り返ってみたい。
■「3連単」歴代最高配当トップ3
(※重賞のみ、7・8月限定)
第1位 2014年北九州記念(G3)395万円
1着 リトルゲルダ(8番人気)
2着 メイショウイザヨイ(13番人気)
3着 カイシュウコロンボ(17番人気)
第2位 2020年函館記念(G3)343万円
1着 アドマイヤジャスタ(15番人気)
2着 ドゥオーモ(13番人気)
3着 バイオスパーク(3番人気)
第3位 2020年中京記念(G3)330万円
1着 メイケイダイハード(18番人気)
2着 ラセット(6番人気)
3着 エントシャイデン(9番人気)
大波乱となった上記3レースの共通点は、どれも「ハンデ戦」であること。メイショウイザヨイ、ドゥオーモ、メイケイダイハードなど53キロ以下の斤量だった軽ハンデ馬が、二桁人気ながらいずれも波乱決着の立役者となっている。
そんななか第1位を記録しているのが、今週末に小倉競馬場で行われる北九州記念(G3)だ。
近10年を振り返っても、前述のリトルゲルダが勝った2014年以外に2012年(99万馬券)、2017年(107万馬券)と度々大波乱が起こったレースでもある。
最高配当を生んだ2014年は、前走のCBC賞(G3)で2着していたエピセアロームが1番人気。フィリーズレビュー(G2)覇者で3歳牝馬のベルカント、前年の北九州記念で2着のニンジャなどがそれに続き、16番人気のツルマルレオンでさえ単勝オッズ49.3倍と大混戦だった。
混戦必至と見られたこのレースは結果的に上位人気勢が揃って馬券圏外に敗れる大波乱。2、3番手に先行したリトルゲルダとメイショウイザヨイの人気薄がワンツーを決め、3着には単勝205.7倍の17番人気カイシュウコロンボが入ったことにより、配当は大きく跳ね上がった。
仮に半馬身差で4着に敗れた15番人気アンバルブライベンが3着だったなら、3連単は160万円と実際の半分以下。大穴カイシュウコロンボを馬券に組み込んで見事高配当をゲットしたファンにとっては、至福の瞬間だったに違いない。さらに、これが夏の重賞における歴代最高配当となっているのだから、胸を張って自慢してもいいだろう。
今年は函館スプリントS(G3)を制したナムラクレアや、CBC賞(G3)を日本レコードで勝利したテイエムスパーダなどの3歳牝馬が人気を集めそうだが、何が起こるかわからないのが競馬の世界。ファンの記憶に刻まれる波乱決着が今週も起こるかもしれない。
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