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「忘れられた女王」アカイイトに復調気配!? 2年連続の激走に期待十分の理由とは

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撮影:Ruriko.I

 今年のエリザベス女王杯(G1)は、かつての無敗3冠牝馬・デアリングタクトと今年の秋華賞馬スタニングローズが人気の中心と目されている。

 その一方で、昨年のエリザベス女王杯を制したアカイイト(牝5歳、栗東・中竹和也厩舎)は正真正銘のG1馬であるにも関わらず、それほど話題になっていない印象を受ける。

 昨年覇者に対する関心がこれ程までに薄れていることは不思議に思えるが、近走の戦績を振り返れば致し方ない面もある。今春は大阪杯(G1)、ヴィクトリアマイル(G1)と2つのG1に挑むも、それぞれ10着、8着と大敗。秋の始動戦として臨んだ府中牝馬S(G2)でも10着に敗れており、女王の座についた昨年の威光は失われたと思われても仕方ないのかもしれない。

 だがそれでも、アカイイトを見限るのはまだ早計だと訴えたい理由がある。

「忘れられた女王」アカイイトに復調気配!?

 アカイイトは全5勝のうち4勝を右回りで挙げており、その内3勝は2ターンの小回りコースでのものだった。一方で左回りの戦績は(1-2-1-5)と右回りと比べるとやや安定感に欠ける面がある。加えて、今年の金鯱賞(G2)を含む左回りで好走した4レースは全て2ターンの条件だった。

 アカイイトの近2走の敗戦は、いずれも東京競馬場での左回り・ワンターンによる実施であり、先述した同馬の得意条件とは正反対であったと言えるだろう。加えてこの2レースは共に上がり3ハロンで32秒~33秒台を多くの馬がマークする瞬発力が問われる展開であり、この部分もアカイイトにとっては苦しかったかもしれない。

 府中での2つの敗戦に関してはコース形態・展開共に不向きと言わざるをえず、ここでの敗戦には情状酌量の余地があるのではないだろうか。

 3走前の大阪杯では右回り・2ターンの阪神コースで敗れてしまっているが、このレースでは後方から4角で大外を回る競馬を強いられており、展開面で苦しい部分があった。牡馬混合の一線級のメンバーが相手だったこと、中2週とレース間隔が詰まっていたことなど厳しい条件が重なっていた中でのレースであった点は考慮したい。

 こうして考えると、今年に入ってのアカイイトの3つの凡走はいずれも何らかの理由があってのものと捉えられる。比較的メンバーレベルが落ち着いた牝馬限定戦で、阪神コースの小回り2ターンという得意条件に戻る今回は一変があっても不思議ではないだろう。

 そもそも、エリザベス女王杯はリピーターが強いレースとして知られている。

 近年では14年、15年にはヌーヴォレコルトがそれぞれ2着に好走しており、クロコスミアに関しては17年から19年にかけて3年連続で2着。京都・阪神とコースは異なるが、19年・20年にはラッキーライラックが連覇を果たしている。

 昨年のエリザベス女王杯で馬券圏内に入った馬のうち、今年も出走するのはアカイイトのみ。唯一のリピーターとしても、アカイイトは軽視が禁物な存在と言えるはずだ。

 9日の追い切りでは坂路で4ハロン51秒0の自己ベストをマークするなど、衰え知らずの好仕上がりを感じさせるアカイイト。1年越しの大駆けで2連覇を果たし、昨年の10番人気からの勝利がフロックでなかったことを示せるだろうか。

 “忘れられた女王”アカイイトが巻き起こす、2年連続の波乱に期待をしたい。

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