
大魔神・佐々木主浩氏「悲願」日本ダービー制覇へ大前進!? 超良血馬が有力候補に

近年は『ウマ娘』で知られる藤田晋氏や『ABCマート』創業者の三木正浩氏など、新しい個人馬主の活躍が目立つ競馬界。サンデーレーシングやシルクレーシングなどといったクラブ馬主が多くの活躍馬を所有する中、「新しい風」が大きな注目を集めている。
そんな藤田氏や三木氏のように、かつて個人馬主として彗星の如く現れた存在と言えば、「ハマの大魔神」こと佐々木主浩氏の名が挙がるだろう。
元プロ野球選手としても抜群の知名度を誇る佐々木氏。現役時代は横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)の抑え投手として、チームを38年ぶりの日本一に導くなど球界屈指のスター選手だった。
2006年にJRAの馬主となってからはヴィクトリアマイル(G1)を連覇したヴィルシーナ、秋華賞(G1)とドバイターフ(G1)を制したヴィブロス、ジャパンC(G1)を制したシュヴァルグランなど、これまで複数のG1馬を所有。野球界だけでなく、競馬界においても大きな成功を収めている。
ただ、そんな佐々木氏もダービー制覇には未だ届いていない。
16年に渡る馬主生活で、日本ダービー(G1)へ所有馬を送り込んだ経験は、青葉賞(G2)2着から挑んだヴァルコスのみ。当時『うまスクエア』で自身が連載するコラム『大リーグボール22号』にて「出るだけでいいからダービーに愛馬を出したいと思っていました」とダービーへの思いを熱く語っていた佐々木氏だったが、初出走は14着とほろ苦い結果に終わった。
これまで牝馬においては、上述したヴィルシーナやヴィブロスで度々クラシックを沸かせたものの、牡馬ではなかなか有力馬を送り込めない状況が続いている。ダービー制覇は、驚異の相馬眼を持つ同氏でも長年到達していない「夢」に違いない。
「悲願」日本ダービー制覇へ大前進!?
そんな中、先月デビュー勝ちを決めたグランヴィノス(牡2、栗東・友道康夫厩舎)は、オーナー悲願のダービー制覇を期待できる存在かもしれない。
阪神・芝2000mで行われた新馬戦では、単勝1.3倍の断然人気に応えて勝利。ヴィルシーナ、ヴィブロス、シュヴァルグランらG1馬の弟にあたる良血とあって、デビュー前から大きな注目を集めていたが、2着に1馬身半差をつける期待通りの完勝だった。
レース後には、鞍上を務めた川田将雅騎手が「内容も学びのあるものでしたし、先につながるレースができたと思いますので、このまま順調に進んでいけたら」と先を見据えると、佐々木氏も「期待していたので良かったです。大きい馬ですが走りは軽くて、この時期の半兄シュヴァルグランよりもしっかりしています」とG1馬の兄より高い完成度に期待を覗かせていた。
また、その際3着に破ったティムールが次戦で未勝利戦を早々にクリア。2着だったセレンディピティも12日の未勝利戦で2着に4馬身差をつける圧勝を決めるなど、勝ったグランヴィノスの評価は更に高まるばかりだ。
次戦は、今月26日の京都2歳S(G3)に出走を予定しているグランヴィノス。佐々木氏に初のダービー制覇をもたらす存在となるだろうか。今後の動向にも注目したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは