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G1引っ張りだこ「同級生」坂井瑠星も徹底マークに沈黙…昨年2勝の「崖っぷち」ジョッキーが約10か月ぶり白星!

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坂井瑠星騎手

「坂井ジョッキーで使います。来週に乗ってもらいます」

 今年最初のG1・フェブラリーSの最有力馬レモンポップ(牡5歳、美浦・田中博康厩舎)の鞍上が坂井瑠星騎手に決まった。主戦の戸崎圭太騎手がドライスタウトとのコンビで参戦するため鞍上が空白になっていたが、25歳の若手騎手に白羽の矢が立った。

 昨年、98勝を挙げてリーディング8位。自身初となるトップ10入りを果たした坂井騎手。また、勝ち星だけでなく秋華賞(G1)や朝日杯フューチュリティS(G1)を勝つなど、抜群の存在感を発揮した若手のホープだ。

 そんな坂井騎手は今年になっても、ここまで14勝と好調を維持。11日も更なる勝ち星量産を狙って阪神2Rを勝利しているが、その後に思わぬ苦戦を強いられた。

 8Rでルクスレガートに騎乗した坂井騎手は、果敢にハナを切るも2番手にいたタカラマドンナから厳しいマークを受けた。その結果、最後の直線ではズルズルと後退……。2番人気に支持されていたが、9着と人気を裏切ってしまった。

 その一方で、嬉しい1勝を飾ったのが川又賢治騎手だ。

昨年2勝の「崖っぷち」ジョッキーが約10か月ぶり白星!

 坂井騎手と同じ25歳の川又騎手だが、実は二人は中学の時に同級生という間柄。本人も『競馬ラボ』のインタビューで「同じ中学校でよく遊んでいて、坂井騎手の影響で競馬に興味を持ち、ジョッキーという職業を知った」と語るほど仲の良い関係である。

 そんな同い年のライバルを退けての勝利は、待望の2023年初白星となったが、川又騎手にとってはそれ以上の喜びだったに違いない。

「実は川又騎手は昨年の4月以来勝利がなく、これが約10か月ぶり81戦目の勝利となりました。それもレース後に本人が『初勝利を挙げた頃から能力を感じていましたし、もともとこれぐらいは走れる馬ですからね』と話していた通り、前回の勝利もタカラマドンナとのコンビによるもの。

本馬は川又騎手の数少ないお手馬で、今回と同じ阪神のダート1200mで騎乗したのも、初勝利を挙げて以来。人気は6番人気の伏兵止まりでしたが、川又騎手にとっては期するものがあったと思います」(競馬記者)

 坂井騎手と同い歳ながら、1年遅れて競馬の世界に飛び込んだ川又騎手。競馬学校卒業の際には、最も騎乗技術に優れていた生徒に贈られるアイルランド大使特別賞を受賞した。関西の名門・森秀行厩舎の所属騎手としてデビューし、のちにドバイゴールデンシャヒーンで2着するマテラスカイで挙げた9戦目の初勝利は同期で一番乗りだった。

 さらに、2年目にフリーになった川又騎手は年間44勝を挙げ、中央競馬騎手年間ホープ賞を受賞。エリザベス女王杯(G1)でG1初騎乗を果たすなど、若きホープとして期待されていた。

 しかし、6年で4度の落馬負傷を経験するなど、徐々に勝ち星が下降。昨年は自身が「どうやって落ちたか覚えていません。気付いた時は病院の先生と職員の方、親が立っていて僕は座っていました」(『日刊スポーツ』より引用)と振り返るほどの落馬負傷の影響もあって、キャリア最少の2勝に終わった。

「昨年2勝、この日もタカラマドンナの一鞍入魂だったように、騎乗馬の確保に苦戦している川又騎手ですが、まだ若いですしこのまま終わってほしくないジョッキーの一人ですね。昨年の巌流島S(3勝クラス)では、単勝155.4倍の18番人気を2着に持ってきたように、知る人ぞ知る穴ジョッキー。腕は確かですし、今回の勝利を良いキッカケにしてほしいですね」(同)

 昨年は坂井騎手だけでなく、丸田恭介騎手、横山和生騎手、荻野極騎手、石川裕紀人騎手といった川又騎手と年齢の近い若手騎手がG1初制覇を成し遂げた。苦戦が続いている川又騎手だが、2023年は飛躍の年にしたい。

GJ 編集部

GJ 編集部

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