単勝272.1倍の大波乱再び、令和のコパノリッキーを探せ! JRAフェブラリーSで急浮上!? 意外な穴馬は歴代勝ち馬の運命をたどる伏兵
いよいよこの週末は2023年一発目のJRA・G1レース、冬のダート王決定戦フェブラリーSが行われる。
過去にメイセイオペラ、アグネスデジタル、ゴールドアリュールらが勝利してきた大一番。今年はメイショウボーラー、カフェファラオで勝利した福永祐一騎手最後の騎乗とあって、例年以上に話題となっているが、レース前から波乱の雰囲気が漂っている。
2021・2022年を連覇したカフェファラオ、東京大賞典(G1)と川崎記念(G1)を連勝中のウシュバテソーロ、2022年チャンピオンズC(G1)優勝馬ジュンライトボルト、2着クラウンプライド、3着ハピ、2021年チャンピオンズC優勝馬テーオーケインズ、ジャパンダートダービー(G1)優勝馬ノットゥルノといったトップホースが不在。さらに武蔵野S(G3)優勝馬ギルデッドミラー、東海S(G2)優勝馬プロミストウォリアも不在であり、史上稀に見る大混戦となっているからだ。
出走馬は根岸S(G3)で重賞初勝利を決めたレモンポップ、ドライスタウト、レッドルゼル、テイエムサウスダン、メイショウハリオといったJRA勢と、地方浦和競馬から参戦のスピーディキック、ブリーダーズCマイル(G1)2着の実績がある外国馬シャールズスパイトといったメンバー構成。いずれも実績や経験に不安があり、誰が見ても難解なレースとなっている。
フェブラリーSは過去に多くの波乱が起きたレースであるが、特に印象深いのは2014年の優勝馬コパノリッキーで誰もが納得するだろう。16頭中最低の16番人気、単勝272.1倍という超人気薄馬が、ホッコータルマエやベルシャザールなどを寄せ付けず勝利を決めたのだ。
意外な穴馬は歴代勝ち馬の運命をたどる伏兵
そこで今年の出走馬から激走が期待できる穴馬を探したところ、興味深い一頭が見つかった。
着眼点は、東京のダートマイル実績だ。フェブラリーSが行われる東京のダート1600mは、芝スタートの左回りで、直線が長く坂もある特殊な条件。ダートスタートしか経験のない馬が、芝スタートで戸惑う様子も多々見られる。それだけにこの条件で実績があるか否かは、大きなアドバンテージに繋がるといって間違いない。
特に注目したのは「3歳時」に東京のダートマイル重賞であるユニコーンS(G3)で2着以内、あるいは武蔵野Sなら3着以内の実績がある馬。特に3歳時に武蔵野Sで馬券に絡んだ馬は、その後引退するまでフェブラリーSで追いかけた方がいいほどの好相性を誇っている。
過去10年でもカフェファラオ(2勝)、ノンコノユメ、ゴールドドリーム、モーニン、グレープブランデーと合計6回分の優勝馬が当てはまる好走パターンだ。
今回出走する16頭の中で該当するのは、ユニコーンSで2着の実績を持つ「セキフウ」である。
3歳時にサウジアラビア、ドバイ、韓国と3つの海外遠征を経験しているタフな馬。ただ気性的な問題を内包しており、2021年11月の兵庫ジュニアGP(G2)で優勝した後は、4→2→8→2→10→3→12→3→13着と凡走と好走を繰り返している。前走は13着なので今回は好走する番ともいえよう。
同馬は芝でデビューするもダートで勝ち上がり、2歳時に兵庫ジュニアGPまで3連勝を達成。明け3歳になってサウジダービー(G3)で2着、ドバイのUAEダービー(G2)で8着。帰国後にユニコーンSで2着に好走。なおこの時記録した勝ち馬と同タイムの1分35秒2は、良馬場で行われた中ではかなり速い部類。ゴールドドリームの1分35秒8、カネヒキリの1分36秒5、タイキシャトルの1分36秒8を大きく上回り、良馬場限定で歴代2位の記録となっている。
その後9月には韓国に遠征しコリアC(G3)で3着。帰国後の武蔵野Sは12着に大敗するが、続く2走前のすばるS(L)は3着に好走。しかも勝ち馬バトルクライ(後に根岸S・3着)を上回る上がり最速を記録している。ちなみにそのレースでは、フェブラリーSで人気になっている2着ドライスタウトを上がりで0.3秒上回っており、着差も0.2秒とわずかだった。その比較からみても、ドライスタウトと人気ほどの差はなく、むしろJRAの重賞実績では同馬よりも上。まさに人気の盲点となっている。
鞍上も過去にフェブラリーSを2勝しているM.デムーロ騎手であれば、期待値も大幅にアップ。ちなみに某サイトを参考にすると、推定10番人気以下で人気薄はほぼ確定的、ここは絶好の狙い目だ。混戦模様となっている今年のフェブラリーSは、セキフウの激走に注目したい。
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