
松山弘平×堀宣行の黄金タッグ成立!? 中山記念(G2)を制したコンビに完全復活の予感

先週の中山記念(G2)は8か月ぶりのレースを制したヒシイグアスが、2年前に続く同競走2勝目を挙げた。松山弘平騎手と堀宣行調教師のコンビは、昨年の毎日王冠(G2)でもサリオスで重賞制覇している。
ただ、“黄金タッグ”といえる好相性の二人なのだが、“最近成績が低迷気味”という共通点もあった。
勿論どちらもトップジョッキー、トップトレーナーであることに変わりはないものの、調子については下降気味だったといえる。
松山騎手は昨年118勝(全国リーディング4位)と勝ち鞍こそ多かったものの、中央競馬のG1レースで優勝することはできなかった。
昨年の菊花賞(G1)でガイアフォース、エリザベス女王杯(G1)でデアリングタクトに騎乗し、単勝1番人気に支持されたがどちらも惨敗。ジャパンC(G1)ではデアリングタクトがT.マーカンド騎手に乗り替わった上に、前走で騎乗していたヴェラアズールがR.ムーア騎手を背に優勝。相棒テーオーケインズと連覇を狙ったチャンピオンズC(G1)では、単勝1.5倍の圧倒的人気に支持されるも4着に敗れた。
振り返れば、中山記念を制するまで松山騎手は重賞で28連敗を喫していたのだ。さらに、先月の26日には、今月末に行われるドバイワールドC(G1)に出走予定のテーオーケインズにO.マーフィー騎手が騎乗することが発表されている。
一方の堀調教師は、ドゥラメンテで二冠を制した2015年に54勝を挙げ自身初の全国リーディングを獲得。その後2020年まで40勝以上をコンスタントに達成し、常にリーディング上位に位置していた。しかし、一昨年は14位(35勝)、昨年は18位(34勝)と明らかに成績を落としている。
堀調教師といえば、外国人騎手を積極的に起用することでも有名だ。短期免許騎手の来日シーズンには管理馬の殆どを外国人騎手で出走させることもあり、間違いなく彼らが厩舎の勝ち頭になっていた。
しかし、昨年はムーア騎手とのコンビで9戦4勝を記録したものの、D.レーン騎手とは27戦して3勝のみ。また、厩舎の主戦として例年10勝以上を挙げていた石橋脩騎手とのコンビでは、34戦して3勝のみに終わっていた。
松山弘平騎手×堀宣行調教師の黄金タッグ成立!?
堀調教師にしてみれば、厩舎に勝ち星を与えてくれる日本人の新パートナーが必要だったはずだ。
そこで成立したのが、松山騎手×堀調教師の新コンビなのかもしれない。お互いに好成績だった2020年には、このコンビでの出走は4レースのみ。しかし、2021年は26レース、2022年は17レースと明らかに出走回数が増えている。
このコンビで興味深いのは、上級条件のレースでこそ活躍しているところである。2021年以降、平場のレースでは2-3-2-13と低調なのに対し、特別戦は9-2-1-14という驚異的な数字を残している。そして今年は、既に3戦して2勝2着1回と完璧な成績。その2勝は7番人気と5番人気のものであるから、まさに渾身の勝利と言えるだろう。
今週末の弥生賞ディープインパクト記念(G2)では、同じコンビのタスティエーラが出走を予定。新馬戦のパフォーマンスからもその才能が垣間見え、堀調教師からすればぜひともクラシック戦線に行きたい逸材だろう。
新たな黄金タッグの活躍を期待したい。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆