ノーザンファームご自慢「〇〇」に決定的“格差”発生中!? 3歳世代は「7対0」のワンサイド

3月も半ばに差し掛かり、春のクラシック開幕まで1か月を切った。桜花賞(G1)の出走メンバーは今週土曜に行われるフラワーC(G3)の結果次第でほぼ確定。皐月賞(G1)も今週末のスプリングS(G2)と若葉S(L)が終われば、ほぼ出そろうことになるだろう。
昨年末の阪神ジュベナイルF(G1)を制したリバティアイランドの1強とされる牝馬路線に対し、牡馬はまだまだ混戦模様。スプリングS、もしくは若葉Sで新たなクラシック候補が誕生してもおかしくない状況だ。
小粒とも評される今年の3歳世代だが、ノーザンファーム生産馬の強さだけは例年と変わらない。この世代の重賞勝利数を生産者別で見てみると、7勝のノーザンファームがトップで、2位で並ぶ社台ファームと下河辺牧場(それぞれ3勝)に大差をつけている。また、重賞7勝を違う馬で挙げている点も層の厚さを感じさせる。
ところがノーザンファームの生産馬であっても偏りもある。7勝のうち6勝を関西馬が挙げているので、明らかに「西高東低」といえるだろう。
関東馬唯一の勝利は、今月5日の弥生賞ディープインパクト記念(G2)でタスティエーラが挙げたものだったが、同馬は堀宣行厩舎の管理馬なので外厩は他の多くの関西馬と同じ滋賀県のノーザンファームしがらきを利用している。つまり、外厩施設別という視点では、全7勝を“しがらき組”が挙げており、“天栄組”は未勝利ということになる。
関東馬のアーモンドアイやフィエールマンが活躍した数年前は、外厩の代表格としてノーザンファーム天栄が盛んにもてはやされた。ところが、ここ1年ほどの間にノーザンファーム内で「西高東低」の現象が顕在化。これは3歳世代にとどまらず、古馬世代でも同様だという。
「“天栄組”の活躍は年度代表馬に輝いたイクイノックスが目立つ程度です。実際に昨年の8月以降、美浦所属のノーザンファーム生産馬は重賞を6勝していますが、その半数の3勝がしがらきを利用している堀厩舎の馬。残り3勝のうち2勝がイクイノックスで、1勝が先週の中山牝馬S(G3)を制したスルーセブンシーズです。
昨年は“天栄育ち”のエフフォーリアが不振に陥ったほか、天栄での調整中に故障した馬も多く、SNSでも話題になりました。今年に入ってからはさらにノーザンファーム内の東西格差が広がっている状況です」(競馬誌ライター)
今週末のクラシック“前哨戦”を見ても、ノーザンファーム天栄を利用している馬で勝ち負けが期待できるのはフラワーCのココクレーターくらい。スプリングSにはパクスオトマニカとドンデンガエシが出走するが、どちらも伏兵の域を出ない存在だ。
スルーセブンシーズの中山牝馬S制覇で反撃の口火を切った“天栄組”。ココクレーターを筆頭に勢いは今週も続くのか、それとも有力馬を多数そろえた“しがらき組”がそれを止めるのか。ノーザンファームの東西間の争いにも要注目だ。
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