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「大本命の宿命」に翻弄された川田将雅…まだ誰も知らなかった「怪物」に真っ向勝負を挑んで散った桜花賞の記憶

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 週末に行われる今年の桜花賞(G1)は、2歳女王リバティアイランドの1強ムードが漂っている。

 昨夏のデビュー戦でJRA歴代最速タイ記録となる上がり3ハロン31.4秒という桁違いのパフォーマンスを発揮すれば、主戦の川田将雅騎手が12月の2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)に騎乗するために同日行われた香港国際競走への遠征を取りやめたエピソードがある。

 その香港国際競走では、NHKマイルC(G1)を勝ったダノンスコーピオンや、大阪杯(G1)の覇者レイパパレといったG1馬のお手馬がスタンバイしていたにも関わらずである。逆に言えば、それだけ川田騎手のリバティアイランドへの評価、そして将来性を高く見込んでいるということだ。

 かつて武豊騎手がディープインパクトに、福永祐一騎手がコントレイルに、C.ルメール騎手がアーモンドアイに出会ったように、川田騎手とリバティアイランドも両者の今後に大きな影響を与えるほどの運命的な出会いなのかもしれない――。

 少なくはない競馬ファンの脳裏にもそんな期待があるからこそ、リバティアイランドはおそらく単勝1倍台という大本命でクラシックの開幕戦を迎えることになりそうだ。

 G1レースで単勝1倍台の支持を集めることは、騎手にとっても相当なプレッシャーに違いない。もし敗れてしまえば、その様子がニュースで報じられ、その騎乗ぶりにも賛否両論が集まることだろう。中には批判的な声に晒されることもあるはずだ。単勝1倍台になるということは、必然的にそれだけ多くの人々がその馬に期待して「馬券」という形で金銭を投資しているからだ。

 だが、今や競馬界の頂点に君臨している川田騎手には、かつて単勝1.2倍だったハープスターで桜花賞を勝利し、それらのプレッシャーに打ち勝った経験がある。さらに昨年もスターズオンアースで桜花賞2勝目。先日のドバイワールドC(G1)で見せた“神騎乗”を見ても、今最も信頼できるジョッキーは間違いなく、このジョッキーに他ならない。

 しかし、そんな完全無欠にも思える川田騎手も、苦い経験をしていることを忘れてはならない。特にダノンファンタジーと挑んだ2019年の桜花賞は、多くのファンにとっても「まさかの結末」だった。

 リバティアイランドと同じ2歳女王としてクラシック開幕戦に臨んだダノンファンタジー。当時の5戦4勝という戦績に加え、前哨戦のチューリップ賞(G2)まで完勝していた過程を鑑みれば、3戦2勝でぶっつけ本番のリバティアイランドよりも盤石な存在だったといえる。

 だが、ダノンファンタジーの単勝が2.8倍と一本被りにならなかったのは、グランアレグリアというもう1頭の女王候補がいたからだ。5戦4勝の2歳女王が唯一先着を許した相手が、まさに本馬だった。

 そして、この図式が桜花賞2強の明暗を大きく分けてしまうとは、一体誰が予測できただろうか。

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チューリップ賞を勝ったモズメイメイなど、未対戦の有力馬も少なくない

「勝ち馬が早めに動いて行った分、追いかけざるを得ませんでした……。その分、最後で苦しくなってしまいました」

 レース後、川田騎手がそう肩を落としたのも無理はない。グランアレグリアが新女王として君臨した一方、ここまで5戦4勝で連対率100%を誇っていたダノンファンタジーが、まさかの4着。馬券圏内にさえ入ることができなかったのだ。

 その主な原因は、まさに川田騎手が語った通りである。グランアレグリアが4コーナーで先頭に立つ積極的な競馬をしたため、それを追いかけざるを得なかったのだ。

 実際にダノンファンタジーは、これとほぼ同じパターンだった新馬戦で2馬身差という決定的な差で敗れている。川田騎手としては同じ轍を踏むわけにはいかず、何より1番人気だけに「見す見す相手に勝ちを譲るような競馬が許されない立場」だった。

 しかし、結果的にこれが仇となり、ダノンファンタジーはゴール前で失速……。

 グランアレグリアの他に先着を許したのはシゲルピンクダイヤ、クロノジェネシス。この2頭は前者がチューリップ賞で2着、後者が阪神JFで2着とそれぞれダノンファンタジーがかつて下した相手だったが、リスクを背負って勝ちに行った分、逆転を許す羽目になってしまった。

 ダノンファンタジーが崩れた最大の原因は、グランアレグリアが後にG1を6勝するほどの怪物だったことに尽きる。2頭は2年後のヴィクトリアマイル(G1)で再び矛を交えているが、7着に敗れた前者が単勝58.7倍だったことに対して、このレースでG1・5勝目を飾った後者は単勝1.3倍という圧倒的な存在だった。

 もし、桜花賞時点で川田騎手が両者の力関係を把握していれば、おそらくグランアレグリアを無理に追いかけることをしなかっただろう。仮にライバルに勝たれても2着、3着は確保できていたかもしれない。

 しかし、桜花賞時点で「それ」を知ることは川田騎手でさえ難しいということだ。外野から見ていることしかできない我々競馬ファンは、なおさらだろう。

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アルテミスSでリバティアイランドを下したラヴェルも不気味な存在だ

 そして、それは当然、今年の桜花賞にも言えることだ。

 まずリバティアイランドには、すでに苦い経験がある。デビュー戦で見せた圧巻の末脚が話題を呼び、単勝1.4倍の大本命に支持された昨年10月のアルテミスS(G3)で、まさかの2着。レース後に川田騎手が「進路のない競馬になってしまった」と悔やんだ通り、ライバルたちの包囲網に不完全燃焼を強いられた。

 そんな中、このアルテミスSでラヴェルの勝利を予想し、三連単14,700円の万馬券を鮮やかにゲットしたのが、競馬情報サイト『ワールド(WORLD競馬WEB)』である。

 2頭が再び激突した阪神JFの結果を見ても、まともに走ればリバティアイランドに分があるのは明らかだ。しかし、その「まともに走れば」が如何に簡単ではないかは、これまでの競馬の歴史が証明している。

 つまり『ワールド』はリバティアイランドが3番という内枠に入った時点で、このような展開になる可能性も想定していたのだろう。

 それは彼らが、リバティアイランドが2着に敗れた「三連単」を的中させていることからも明らかだ。

 まさに、経験豊富な元調教師や厩務員といった関係者を情報提供者として抱える『ワールド』ならではの冷静な分析と言えるが、リバティアイランドが不完全燃焼に終わる「まさかの展開」を予測できた最大の要因は、ダービージョッキーとして名高い大西直宏元JRA騎手を筆頭に、ジョッキー心理に深く精通した元騎手が数多く協力しているからに他ならない。

「レースがいつも力通りに決まるものではないのは、能力を100%発揮できなかった馬がいるからです。ジョッキーたちは、まず自分の馬の能力を100%発揮させることを目指しますが、それと同時に自分の馬よりも力が上であろう有力馬のパフォーマンスを如何に発揮させないかも考えています。

 無論、競馬には厳しいルールがあります。ですが、例えば有力馬を厳しくマークしたり、楽に逃がさなかったり、進路を絞ったりすることはルール上、何の問題もありません。自分の馬を1つでも上の着順にするための常套手段ともいえるでしょう。

 ましてやG1、それも桜花賞のような多頭数の競馬になれば、様々なジョッキー心理が交錯しますし、紛れの1つや2つが起こるのは日常茶飯事。特にリバティアイランドのような大本命馬はどうしてもマークがきつくなりますから、マスコミで言われているほど簡単なレースにはならないかもしれません」(WORLD競馬WEB関係者)

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かつてサニーブライアンで二冠を達成した大西氏

 すぐに思い当たるのは、先週の大阪杯(G1)を1番人気で敗れたスターズオンアースではないだろうか。レース後に主戦のC.ルメール騎手が「(前走の)秋華賞と同じ」と敗戦を悔いていたが、2戦連続でスタート直後に不利を受けて後方からの競馬を余儀なくされている。

 仮に今週のリバティアイランドが同様の不利を受けたとしても、何ら不思議はないということだ。特に誰もが本気で勝ちに来るG1レースなら、なおさらだろう。

「リバティアイランドを筆頭に、出走全頭について外厩での中間の調整課程や、これまでのレースにまつわる裏話、そして関係者の本気度合いなど、一般のマスコミではまず聞けないところまで掴んでいます」(同)

 そう自信を深めている『ワールド』は、今週末の桜花賞でダービージョッキー大西氏が騎手目線で選んだ「本気で馬券勝負してみたい3頭」を無料で公開するという。「もちろん人気通りの3頭ではない」(同関係者)という話からも、もしかたらリバティアイランド以外の3頭の名が並ぶかもしれない。

 大西氏らプロの狙い目が知れる絶好の機会、このチャンスを逃さない手はないのではないだろうか。

CLICK→ダービージョッキー大西氏監修【無料公開!桜花賞『厳選3頭』】WORLD競馬WEB

※本稿はPR記事です。

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