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今村聖奈、角田大河らの失態でチャンス到来? 2年目騎手に逆襲の気配

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 ゴールデンウィークまっただ中の3日、競馬界に激震が走った。

 JRAは「開催日における騎手の通信機器(スマートフォン)不適切使用に対する制裁」と題したリリースを発表。今村聖奈角田大河、河原田菜々、小林美駒、永島まなみ、古川奈穂ら6名の騎手が「30日間の騎乗停止」という処分を受けたことが明らかとなった。

 事の発端は今年4月23日、第1回福島競馬第6日において、永島騎手・古川奈騎手・河原田騎手・小林美騎手の4名が騎手控室にスマートフォンを持ち込み、インターネット閲覧などに使用していたことの発覚だ。さらにその後の調査で、同日の第1回京都競馬第2日に騎乗していた今村騎手と角田河騎手もスマートフォンでの通話が確認されたという。

 この件に関して、JRAは6名が「騎手としての業務上の注意義務を怠った」と認め、日本中央競馬会施行規程第147条第19号により、「30日間の騎乗停止」という制裁を下した。

 ただし、この騎乗停止は今週末の開催には大きな影響がない。それは騎乗停止の期間が「5月13日から6月11日までの30日間」となっているからだ。今週末の各騎手の予定を見ても、ここまで好調な永島騎手は15鞍の騎乗予定が入っており、角田河騎手も16鞍とフル回転のスケジュールとなっている。

 それでも、角田河騎手と古川奈騎手を除く4名は今週も2日間通して新潟での騎乗が控えているように、来週以降の騎手起用に大きな影響が出てくることは不可避だろう。特に「ローカル戦×減量騎手」の作戦を考えていた陣営にとっては、頭を悩ませることとなりそうだ。

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佐々木大輔騎手 撮影:Ruriko.I

 今後の競馬界を担う若手たちの不祥事ということで、競馬界にとっては頭の痛い問題。一方でその他の騎手にとっては、6名が跨るはずだった鞍がぽっかりと空くことになるため、騎乗機会増加のチャンスとなる。その中で注目したいのが、デビュー2年目の佐々木大輔騎手だ。

2年目騎手に逆襲の気配

 父は二ノ宮敬宇厩舎の調教助手として、エルコンドルパサーやナカヤマフェスタなどを手掛けた佐々木幸二さん。小さい頃からトレセンも競馬場も馴染みの深い場所だったということもあり、中学卒業後に競馬学校へ入学し、2022年に念願の騎手デビューを果たした。

 同期には今回制裁を受けた今村騎手と角田河騎手がいるが、この世代はこの2人が引っ張ってきたと言っても過言ではない。通算勝利数では66勝の今村騎手を54勝の角田河騎手が追いかける構図となっており、佐々木騎手は21勝で3番手というのが現状である。

 1年目の成績によって2人にはやや差をつけられているが、今年の勝利数で見ると角田河騎手の18勝、今村騎手の15勝に対して12勝をマーク。ライバルに追いつけ、追い越せの気持ちで食らいつくことができており、特に先週から幕を開けた新潟での活躍ぶりは記憶に新しい。

 4月29日の8Rでは単勝36.8倍の7番人気オメガオリーブを勝利に導き、3連単193万5810円という波乱の立役者となると、翌30日は勝ち鞍こそなかったものの、7回の騎乗で4度も馬券に絡む活躍。5Rでは単勝81.2倍の11番人気ウインネモフィラを2着に持ってくるなど、存在感を発揮した。

 今週末も新潟で2日間・13鞍に騎乗を予定。この後まだ3週間で計6日間の新潟開催を残している中で、「左回り」のコースで好成績を残してきたというのも頼もしいポイントとなる。

 今年は東京での騎乗がまだないが、中京と新潟(直線・1000mを除く)を合わせた左回りコースの成績は【5-4-6-34/49】で、勝率10.2%で複勝率も30.6%と安定感もある。それでいて騎乗馬の平均人気は「8.4」のため、単勝回収率は250円で複勝回収率も144円。「左回り×佐々木騎手」はベタ買いでも儲かるという「激アツ条件」となっているのだ。

 身内の失態を手放しで喜ぶわけにもいかないのだが、ライバルたちが戦列を離れるということは、自身の価値をアピールするチャンスとなることは間違いない。

 得意な条件も追い風にして、同期の“2強”体制に一石を投じることができるか。2年目・佐々木大輔騎手の奮起に期待したい。

GJ 編集部

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