「リスグラシューは究極の仕上げ」「アドマイヤミヤビは巻き返しの準備完了」鈴木和幸が見極めた16頭の状態。優駿牝馬(オークス)出走馬の最終追い切り診断公開中!
北村宏司騎手が栗東に駆けつけた「ブラックスビーチ」。3頭併せ最内でのウッド6F86秒0-38秒8の時計はとくに速くはないが、最後まで持ったまま、追ったところなしの手応えのよさは目を引いた。ラスト1F12秒0は、少しでも追えば楽々11秒台だったに違いなく、ビックリするくらいよくなった。
「フローレスマジック」は、3頭併せの真ん中で最後の追い出し。すぐさま反応したわけではないが、ジワリジワリとストライドを伸ばし、内にクビ、外に半馬身近く先着した。6F80秒6-38秒7-12秒7なら時計的にも合格点が出せるし、追えば追うほど伸びるといった内容がいかにもオークス向き。手綱をとった戸崎圭太騎手も確かな手応えを感じ取ったに違いない。
フローラステークスで1番人気を裏切った「ホウオウパフューム」。中間はそのショックもなく元気いっぱい、10日にはウッド5F65秒6-37秒6-12秒2を馬なりでマークしている。今週は松岡正海騎手自ら手綱をとり、ウッド4F51秒5-37秒9-12秒8、先行していた相手を直線半ばで捕らえた。そして、半馬身出たところで追うのをやめてしまったために併入だが、内容は明らかに優勢、しっかりとした末脚が好印象だった。気負い込んでいた前走を叩かれ、精神的にも2戦目の今回の方がずっといい。
「マナローラ」は、ウッド4Fからの併せ馬で1馬身先着の53秒1-38秒7-12秒8、最後までしっかりと動いたが、前走時と比べて格段によくなったとは思わない。前走勝ち程度のデキで戦える相手ではないだろう。
トライアルのチューリップ賞で2着ながらも、本番の桜花賞では2秒以上も離された16着と、両極端すぎる「ミスパンテール」。中間、ウッドで長めからの併せ馬を2本消化しており、体調はよし、素質の片りんもチラリ。今週は坂路で55秒8-39秒9-13秒1、時計が遅かったのは意識的にオーバーワークを避けたからで、この点について問題はない。ただ、道中の動きには行きたがるそぶりが多々見られ、マイラー志向の感が。レースは2400と長い、さて、折り合えるかどうか。
未勝利→500万下→重賞をぶっこ抜いた「モズカッチャン」は、中間時計4本もきわだった速い時計はなし。前走ですでに体がギリギリのところまできていたからだろう。今週も14秒8、14秒4とゆっくりと入ってラスト200メートルだけ強め。反応よく54秒8-40秒0のしまい12秒3。さすがに前走以上はないが、疲れ、反動は一切なく、前走時そのままの状態で出走できる。
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