
サトノ軍団に「試練」再び…サトノグランツ悲願達成の救世主は「7年前」の因縁の相手
いよいよ今週末に迫った日本ダービー(G1)。同着にならない限り、ダービージョッキー、ダービートレーナー、ダービーオーナーの称号はそれぞれ1つしか用意されていない。
フルゲート18頭がそろった今年、ダービーオーナーへの強い意欲を見せる一人が里見治氏だろう。
「サトノ」の冠名で競馬ファンにもお馴染みの里見オーナーが、ダービーに初めて挑戦したのは2014年だった。この年は伏兵サトノルパンで挑み14着に敗れたが、それ以降はほぼ毎年のように所有馬を出走させ、あと一歩の惜敗も経験した。
自身2度目の挑戦となった15年にはサトノクラウンとサトノラーゼンの2頭出しを敢行したが、怪物ドゥラメンテの前に完敗。それでも2~3着に入ったことで、里見オーナーも確かな手応えをつかんだことだろう。
翌16年にはサトノダイヤモンドが2番人気で出走。直線でいったん先頭に立ち勝利をつかんだと思われたが、ゴール前でマカヒキの急襲に遭いハナ差負けを喫した。
その後も20年にサトノフラッグとサトノインプレッサの2頭出し。21年には桜花賞(G1)で2着の牝馬サトノレイナスを送り込むなど、ダービー制覇に執念を燃やしたが、サトノダイヤモンドの2着以降は掲示板までという状況が続いている。

そんな里見オーナーが2年ぶりにダービーに送り込むのが、父にサトノダイヤモンドを持つサトノグランツ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
悲願達成の救世主は「7年前」の因縁の相手
鞍上を務めるのがマカヒキとのタッグでサトノダイヤモンドの前に立ちはだかった川田将雅騎手というのも何かの因縁だろう。
26日現在、『netkeiba.com』が公開している予想オッズでサトノグランツは5番人気に支持されているように、決してノーチャンスの存在ではない。前走・京都新聞杯(G2)は、超スローの流れを中団から突き抜けたが、その豪脚に川田騎手も確かな手応えを感じ取ったに違いない。
しかし、そう簡単に勝てないのがダービーである。“最も運のある馬が勝つ”ともいわれるレースで、不運にもサトノグランツは大外18番枠に収まった。
過去10年で大外枠の馬は「0-1-1-8」という成績。2頭が馬券に絡んでいるが、それは昨年2着のイクイノックスと17年に1番人気で3着だったアドミラブルだ。それ相応の実力がなければ厳しい枠なのは間違いないだろう。勝ち馬は2001年のジャングルポケットが最後である。
ちなみに2年前のサトノレイナスは大外ではなかったが、17頭立ての16番枠に入り、外々を回らされ、5着に敗れている。
「サトノ軍団」に訪れた再びの試練。これを打ち砕くとすれば、かつて敵として「サトノ軍団」の夢を打ち砕いた川田騎手しかいないだろう。
昨日の敵は今日の友――。今度は川田騎手が里見オーナーに悲願を届けられるか。その手綱さばきに注目だ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆
関連記事
「3週連続的中」を狙う日本ダービー! 20代素人女子が信じたいのは騎手、あの馬には羽が生えている?【UMAJOモモのオイシイ競馬】
「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
【日本ダービー】名手C.ルメールが挑む“呪い”の打破、藤沢和雄師の悲願を背負ったコンビが昨年のリベンジに燃える
藤田菜七子「初出走から13年」オーナーのJRA初白星に貢献! 「単勝229.1倍」武豊にお手馬を奪われた若手が特大配当を演出!! あの女性騎手に調教師の「粋な計らい」をするも…【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
【日本ダービー】武豊「勝つんちゃうかな」、C.ルメール「ダービーホース」の矛盾対決に注目! コントレイル、デアリングタクトに続く三冠達成にも期待