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中京記念(G3)G1馬を捨て重賞未勝利馬と挑む川田将雅、お得意様「7年連続重賞制覇」に黄信号?

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中京記念(G3)G1馬を捨て重賞未勝利馬と挑む川田将雅、お得意様「7年連続重賞制覇」に黄信号?の画像 23日、中京競馬場ではサマーマイルシリーズの第2戦に指定されている中京記念(G3)が行われる。

 京都競馬場の改修工事に伴い、2020年は阪神・芝1600mを舞台に行われ、直近2年は小倉の芝1800mで行われていたこともあり、“中京競馬場の中京記念”はCBC賞(G3)と同じく4年ぶりの開催となる。

 夏競馬ではスプリント・マイル・2000の3つのタイトル争いが大きな注目を集める中、今年のサマーシリーズの重賞戦線を振り返ってみると、とにかく2019年生まれの「4歳世代」の活躍が目立っている。

 サマースプリントシリーズは開幕戦の函館スプリントS(G3)をキミワクイーンが制し、中京競馬場で行われたCBC賞も人気馬が軒並み馬券外に沈む波乱決着となりながら、4歳馬のジャスパークローネが逃げ切り勝ちを収めた。

 さらにサマー2000シリーズでも、七夕賞(G3)をセイウンハーデスが制し、2022年の日本ダービー(G1)に出走した18頭のうち16頭目の重賞ホースが誕生したことが話題を呼んだ。

 続いて先週の函館記念(G3)もローシャムパークが1番人気に応える快勝を収め、今度は2022年のセントライト記念(G2)で掲示板に載った5頭がみな重賞ウィナーになるという快挙も達成。イクイノックスやドウデュースに続けとばかりに様々な路線でスター候補が誕生している。

 こうなると、今週の中京記念でも4歳馬に目が向くのは自然なことだろう。なかでも注目が集まるのが、このハイレベルな2019年生まれ世代の頂点に立った経験を持つダノンスコーピオン(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 2021年の朝日杯フューチュリティS(G1)ではドウデュースとセリフォスに続く3着に食い込み、3歳時にはアーリントンC(G3)とNHKマイルC(G1)を連勝。マイル路線の3歳チャンピオンとなった。

 その後、休みを挟んで臨んだ富士S(G2)でも初の古馬混合戦ながら3着と健闘を見せたが、続くマイルCS(G1)では11着とキャリア初の2ケタ着順に沈み、12月の香港マイル(G1)も6着と、歴戦の古馬や海外の強豪との戦いでは結果を残すことができなかった。

 巻き返しに期待がかかった2023年も、初戦の京王杯スプリングC(G2)で1番人気に推されながら11着というショッキングな大敗を喫すると、安田記念(G1)も13着と2走連続の2ケタ着順に終わり、昨秋から数えて4戦連続で掲示板外に沈んでいる。

お得意様「7年連続重賞制覇」に黄信号?

 今回は昨年4月のアーリントンC以来となるG3戦となるだけに、斤量は59キロと厳しくなるとはいえ、G1ホースとして恥ずかしい姿は見せられない一戦となる。秋の大舞台に向けても復活の兆しが待たれるところだが、気になるのが鞍上の起用法だ。

 レース11日前の7月12日、突然飛び込んできた「ダノンスコーピオンは横山和生騎手との新コンビで中京記念へ」という一報。そして、この馬とともに重賞2勝を挙げてG1も制した川田将雅騎手はルージュスティリアとのコンビで中京記念に臨むことが決まった。

 詳しい経緯については不明だが、川田騎手にとってはお手馬と言えるG1ホースが出てくる中で、そちらではなく未だ重賞では実績のないオープン馬に跨るというのは違和感を覚える方も少なくないことだろう。

 しかも、川田騎手と馬主・ダノックスと言えば蜜月の関係として知られ、昨年の同馬主の騎手別成績を見てみても、川田騎手はダノックスの所有馬に41回も騎乗していた。ちなみに、2位の岩田望来騎手でも18回だったから、ずば抜けたトップだったことがよく分かる。

 ところが、今年ここまでを振り返ってみると、川田騎手はダノックスの所有馬に8回しか騎乗していない。騎乗数は2位タイで、トップの座は2年目の大ブレイクが熱視線を浴びている佐々木大輔騎手(10回)に譲っている。

 思えば先週も、日曜中京のメインレース・名鉄杯(L)には川田騎手が3連勝でオープン馬へと導いた白毛馬のダノンハーロックが出走していたが、鞍上は松山弘平騎手に乗り替わっており、前走まで6回連続で手綱を取っていた川田騎手はフィロロッソとともにレースに参戦していた。

 なお、川田騎手とダノックスのコンビは7月2日の中京7Rに出走したダノンバビルが最後。しかし、こちらは同じように川田騎手と結びつきが強い中内田充正厩舎の管理馬という点は付け加えておきたい。

 その前となると、ダノンスコーピオンに騎乗した5月13日の京王杯SCまでさかのぼる。今年6月以降、「川田騎手×ダノックス」のタッグは1度しか実現していないのだ。

 川田騎手の重賞勝ち鞍の欄を見ても「ダノン○○」が多くを占めており、特に近年は2017年のサウジアラビアロイヤルC(G3)をダノンプレミアムで制して以降、毎年欠かさず重賞タイトルを手にしてきた。

 昨年のダノンスコーピオンのアーリントンCでその記録は「6年連続」まで伸び、その後のNHKマイルC(G1)を含めた重賞の勝ち星は18個、うち5つはG1での勝利となっている。

 数々の栄冠を掴んできた強力タッグも今年は未だ重賞勝利がなく、しかも出走数そのものが減少傾向にあるというのは気になるところだ。

 一時代を築いた「川田×ダノックス」はこのまま疎遠となってしまうのか。今回の中京記念では敵同士となることが決まっている両者の直接対決はもちろんのこと、今後の関係性も注視していきたい。

GJ 編集部

GJ 編集部

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