
ダービー3着馬が菊花賞前に「不戦敗」の危機、権利取り失敗も陣営は巻き返しに意欲…混戦ゆえに浮かび上がった最悪のシナリオ

今週末に開催のスプリンターズS(G1)を皮切りにスタートする秋のG1戦線。中山大障害(J・G1)を含めると残り3ヶ月で13レースものG1競走が行われる。
3歳世代のラスト一冠を争うトライアルレースも終了したが、菊花賞(G1)に向かう有力馬の中に早くも出走が危ぶまれる実力馬が出てしまった。
以下はトライアルで3着以内に入り、優先出走権を付与された馬と賞金上位の有力馬である。
■セントライト記念(G2)
1着レーベンスティール
2着ソールオリエンス
3着シャザーン
■神戸新聞杯(G2)
1着サトノグランツ
2着サヴォーナ
3着ファントムシーフ
タスティエーラ 日本ダービー(G1)1着
トップナイフ 札幌記念(G2)2着

いずれも菊花賞で人気しそうな面々であるが、ハーツコンチェルト(牡3、美浦・武井亮厩舎)の名前がないことにお気づきだろうか。本馬は上位4頭まで同タイムの激戦となった日本ダービーでタスティエーラ、ソールオリエンスに次ぐ3着に入った実力馬だ。
しかし、ここまで7戦のキャリアで勝利を挙げたのは、新馬戦の1勝のみ。菊花賞への出走を確定させるべく出走した神戸新聞杯で1番人気に支持されたものの、5着に敗れたため、賞金の加算どころか権利取りにも失敗してしまった。
手綱を取った松山弘平騎手が、流れに乗れて脚も溜まったと振り返った一方で、「思った以上に最後は脚を使えませんでした」と疑問を感じたのは、本馬が左回りのコースで好走しながらも、右回りで馬券に絡んだことのない「サウスポー疑惑」があったことも無関係ではなさそうである。なんとか巻き返しを期したいハーツコンチェルト陣営だが、神戸新聞杯を敗れたことにより、菊花賞そのものへの出走にすら黄色信号が灯った。
混戦ゆえに浮かび上がった最悪のシナリオ
一応本番を見据えた調整が行われるようだが、現在ハーツコンチェルトの収得賞金は1500万円。例年ならなんとかなりそうな金額だが、混戦模様の今年は賞金ボーダーが高くなる可能性があり、このままだと抽選対象となりそう。
ハーツコンチェルトを所有するグリーンファーム愛馬会のホームページに掲載された情報によると、松山騎手は「左回りと比べて右回りが苦手だとは思えません」、武井調教師も「ハーツコンチェルトが菊花賞へ向けて一番良い走りが出来ていた」とリベンジに向けての手応えは掴んでいた様子だった。
ラスト一冠を前に立ちはだかったゲートインのハードル。世代トップクラスの力があることは間違いないだけに“不戦敗”という最悪のシナリオだけは避けたいところだ。
PICK UP
Ranking
23:30更新「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
関連記事
全国リーディング6位のトップ騎手が重賞1番人気「11連敗」の泥沼…菊花賞(G1)権利取り失敗の日本ダービー3着馬に黄色信号
1日5勝の川田将雅さえ霞む池添謙一のW神騎乗! 15番人気→10番人気でWIN5「歴代5位」4億2878万3320円演出&菊花賞切符ゲットの大仕事!
菊花賞(G1)見えたが、ファンからは溜息…!? 「秋には重賞戦線へ」大物オーナーが期待をかけるスタミナ自慢が第2のデルタブルースになれない理由
戦前から武豊と岡部幸雄が舌戦も「世紀の一戦」はあっけない幕切れ…菊花賞(G1)で「31年ぶり」にトウカイテイオーVSメジロマックイーンの再現あるか
横山典弘VS武史の「親子対決」が実現!ソールオリエンスが克服すべきタイトルホルダーとの違い…「菊花賞の勝ち方」教えた父が握るカギ