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【サウジアラビアRC(G3)展望】話題の女王候補ボンドガール登場! 「9馬身圧勝デビュー」マイル女王の仔シュトラウスら好素材が集結

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 7~9日は、JRAで今年最後の3日間開催。その初日に東京競馬場で行われるのは、2歳マイル重賞のサウジアラビアロイヤルC(G3)である。

 かつてはいちょうSというオープン特別だったが、2015年に現在のレース名に改称され、翌16年にG3に格付けされた。G3になってからは勝ち馬のダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオス、ドルチェモアの4頭が後にマイルG1を制覇するなど、出世レースとしても注目度は高い。

 今年の出走馬の中にも、将来の活躍が期待される有望株が複数いる。この中から果たして何頭がG1馬に出世するだろうか。

 最も注目を集めそうなのは、ダノンベルーガの半妹としてデビュー前から注目されていたボンドガール(牝2歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 父がハーツクライからダイワメジャーに替わって、本馬の主戦場はマイルか。6月の東京2歳新馬(芝1600m)でデビューすると、1番人気こそチェルヴィニアに譲ったが、レースでは逃げた同馬を直線で捉えて初勝利。着差は3/4馬身だったものの、最後の直線で前を行く2頭が邪魔になり、一旦進路を外に切り替えるロスがあってのものだった。

 レース後には手綱を取ったD.レーン騎手が「競馬の仕方も、初めてとは思えないほどです」と相棒を絶賛しており、今回は最も勝利に近い存在といえそうだ。

 22年のセレクトセールで2億3100万円(税込)の高値を付けており、ここをステップに狙うは2歳マイル女王、そして来年のNHKマイルC(G1)も当然、視野に入ってくるだろう。レーン騎手からバトンを受け取るのはリーディング首位に立つ川田将雅騎手だ。


 ボンドガールの最大のライバルとなるのは、父モーリス、母はブルーメンブラットという良血馬のシュトラウス(牡2歳、美浦・武井亮厩舎)である。

 この馬も同じく6月の東京2歳新馬(芝1600m)でデビュー。レース序盤は2番手を追走していたが、3コーナー手前で先頭に立つと、不良馬場に苦しむ他馬を尻目にスイスイと逃げ切り。ノーステッキで2着馬に最後は9馬身の差をつけた。

 手綱を取ったレーン騎手は「折り合うのに時間はかかりました」と課題を挙げた一方で、「後半はリズム良く行けた」とその適応能力を評価。「今日のレースも良い経験ですし、そういった経験を積み重ねていけば、ステップアップできる馬」と、高い将来性に太鼓判を押した。

 父のモーリスは古馬になって本格化したが、その産駒もまた、やや晩成傾向がある。その産駒はこれまで2歳重賞にのべ20頭が出走しているが、20戦0勝。3歳の春以降に力をつける馬が多く、本馬も鋭い成長曲線を描くのは3歳になってからだろう。それでも今回はC.ルメール騎手を配しており、陣営の勝負気配は低くない。

 ボンドガール、シュトラウスと同じく6月の東京芝1600mでレーン騎手を背に新馬勝ちを収めたゴンバデカーブース(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)も有力馬の1頭だ。

 初戦はすんなりハナを切ると、前半3ハロン35秒9のややスローなペースに落ち着かせて脚を溜めた。東京の長い直線で最後まで後続に並ばせず、上がり3ハロン34秒7で逃げ切り勝ち。レーン騎手は「全て噛み合えば良い馬になりそう」と、条件付きではあるが、将来の活躍に期待を抱かせるコメントを残している。

 父は新種牡馬のブリックスアンドモルタル。産駒には未知の部分もあるが、今回もハナを切ることができればしぶとく粘り込むシーンがあるかもしれない。鞍上は松山弘平騎手が務める。

 3頭はいずれもレーン騎手が初戦Vに導いたが、それぞれに対するコメントから、完成度の高さはボンドガールが一歩リードしているといえそうだ。ただし、3頭はいずれもキャリア1戦。もちろん2戦目でパフォーマンスを上げる可能性もあるが、アッサリ凡走してもおかしくはない。


 そこで浮上するのは、キャリア2戦以上の馬たちだ。

 レーヴジーニアル(牡2歳、栗東・松永幹夫厩舎)は、母が2歳女王のレッドリヴェールという良血馬。初戦は9着に敗れたが、2戦目の札幌芝1500mで巻き返しに成功した。

 ウインアクトゥール(牡2歳、美浦・栗田徹厩舎)は、7月の福島デビューからローカルで3戦し、前走の新潟芝2000mで初勝利を挙げた。これまで1800~2000mを使われてきたが、初のマイル戦で大駆けはあるか。

 エコロマーズ(牡2歳、栗東・牧浦充徳厩舎)は、7月福島芝1800mで新馬戦V。約2か月の間隔を空けてアスター賞(2歳1勝クラス)で2戦目を迎えたが、スタート直後に隣の馬と接触する不利もあり、5着に敗れた。戸崎圭太騎手との新コンビで巻き返しを期す。

 他には9月の中山芝1200mで初陣を飾ったマリンバンカー(牡2歳、美浦・南田美知雄厩舎)も出走予定。2ハロン延長を跳ね返して上位進出を狙う。

 G3に格付けされた過去7回は、全て3番人気以内の馬が勝利を収めており、今年も平穏な決着が予想される。2歳戦屈指の出世レースを勝ち上がるのは、果たしてどの馬か。発走は7日の15時45分を予定している。

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