菊花賞(G1)ダークホースが「緊急」参戦!? 昨年は武豊×ヤマニンゼストで沸いた追加登録馬…サトノグランツと互角の切れ者とは
リバティアイランドの三冠が注目されている今週の競馬界だが、翌週に控える牡馬クラシック最終章・菊花賞(G1)の陣容も概ね固まった。
今年の特別登録馬は17頭。皐月賞馬ソールオリエンス、ダービー馬タスティエーラの再戦が主な見どころになりそうだが、そんな中で異彩を放っているのが、追加登録を行ったマイネルラウレア(牡3歳、栗東・宮徹厩舎)だ。
皐月賞(G1)14着、京都新聞杯(G2)5着、そして先月の神戸新聞杯(G2)8着。はっきり言って、戦績に取り立てて注目すべき点はない。大多数の競馬ファンが「苦戦必至」を容易に想像できるし、当日も人気になる可能性はほぼ皆無だ。
しかし、馬主であるサラブレッドクラブ・ラフィアンは、上記した「それら」を踏まえた上で200万円の追加登録料を支払った。そうまでして、マイネルラウレアを菊花賞に送り込もうとしている。我々庶民ほどではないにしても、“参加費”200万円は紛れもない大金のはずだが……。
「前走の神戸新聞杯は休み明けということもあって、4コーナーの勝負所でついて行けなかったことが敗因。ただ、宮調教師は『次につながる感じはあった』と話し、翌週には菊花賞の追加登録を検討しています。
春は若駒S(L)でデビュー2連勝を決めたものの、アクシデント続きで弥生賞(G2)や毎日杯(G3)といったところを回避。何とか京都新聞杯(G2)に出走しましたが、上がり最速を記録したものの5着止まりでした。今のところ結果は出ていませんが、追加登録料を支払っての菊花賞挑戦は陣営の期待は高さの表れだと思います」(競馬記者)
記者が指摘した通り、京都新聞杯は5着に敗れたものの勝ったサトノグランツとは0.1秒差の接戦。上がり3ハロンは勝ち馬を上回る全体1位だった。
サトノグランツといえば、日本ダービー(G1)でソールオリエンスやティエーラを上回る上がり3ハロン2位を記録、さらには先月の神戸新聞杯を勝った有力馬。京都新聞杯のレース後、鞍上の和田竜二騎手が「上手く捌けなかった」と話しており、あくまで末脚の破壊力という点ではマイネルラウレアも引けを取らない存在といえる。
「昨年の菊花賞で追加登録料を支払って出走した馬はヤマニンゼスト、ヴェローナシチー、セイウンハーデスの3頭。残念ながら菊花賞では結果が出ませんでしたが、一昨年のディヴァインラヴが6番人気3着、2020年のロバートソンキーが9番人気6着、2019年のメロディーレーンが12番人気5着と、やはり人気以上の好走が目立ちますね」(同)
ちなみに武豊騎手とのコンビで注目されたヤマニンゼストは菊花賞後、今年の日経新春杯(G2)に出走して4着に善戦。このレースにはヴェローナシチーも参戦していたが11着に敗れ、その後屈腱炎で長期離脱を強いられている。
その一方で、セイウンハーデスは今年の新潟大賞典(G3)2着後に七夕賞(G3)を制覇と大きく成長。馬主の西山茂行オーナーの相馬眼の健在ぶりを示す結果となっている。
今年のマイネルラウレアの菊花賞挑戦も、すべてが上手く噛み合えば上位進出を狙えるはずだ。ただ、仮に菊花賞で芽が出なくとも、先々までその名を覚えておきたい馬あることは間違いないだろう。
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