
【チャンピオンズC】パンサラッサ、ジオグリフ、ドゥラエレーデが激突する二刀流三国志!適性異なるサウジとドバイ…未知数の国内ダートで激走に期待

12月3日に中京競馬場で行われるチャンピオンズC(G1)。中央競馬では今年最後のダートG1にして、中央地方の強豪が覇を競うダートの中距離王者決定戦だ。
G1ということもあって出走予定馬には国内ダート重賞馬がズラリ。メイショウハリオやテーオーケインズといった古豪をはじめ、今年のフェブラリーS(G1)と南部杯(G1)を快勝したレモンポップ、JBCレディスクラシック(G1)でG1初制覇を遂げたアイコンテーラーが参戦する。JBCクラシック(G1)を回避した南関三冠馬のミックファイアもチャンピオンズCと東京大賞典(G1)の両睨みで調整中であり、出てくるようなら上位人気に支持されそうである。
そんな強豪ひしめくチャンピオンズCだが、今年のサウジC(G1)覇者パンサラッサ、同レースで4着のジオグリフ、UAEダービー(G2)で2着のドゥラエレーデといった芝とダートの二刀流で戴冠を狙う馬にも注目したい。
いずれも海外のダート重賞で結果を出している3頭だが、国内のダート適性はどちらかというと未知数。パンサラッサとジオグリフはサウジCで好走の後、ドバイワールドC(G1)でそれぞれ10着、11着と大敗を喫した。その要因の1つにはサウジアラビアのダートが実質的にオールウェザーであることが挙げられるだろう。
サウジアラビアのダートにはウッドチップが混ざっており、通常のダートよりスピードが出やすいという特徴がある。対するドバイのダートは砂と粘土で構成されており、パワー型の馬に向くダート。芝で実績のあるパンサラッサとジオグリフが、ドバイで思わぬ凡走をしたことと無関係ではなさそうだ。

その一方でドゥラエレーデはUAEダービーでデルマソトガケの2着に好走した。勝ち馬が、その後ブリーダーズCクラシック(G1)で2着に入ったことを思えば、ドバイはアメリカのダートに近いといえるかもしれない。
適性異なるサウジとドバイ…未知数の国内ダートで激走に期待
血統で言えば、パンサラッサとドゥラエレーデから見て父父、ジオグリフから見て母父にキングカメハメハの血が流れているのも注目したいポイントだ。
キングカメハメハは2013年のジャパンCダート(G1、チャンピオンズCの前身)の覇者ベルシャザールを送り出したことでも有名である。ベルシャザールは日本ダービー(G1)で3着に好走し、芝でも活躍していた馬だが、ダートへ転向した後にG1タイトルを獲得した、まさに二刀流の先輩にあたる。
またジオグリフの父ドレフォンはアメリカでダートG1を3勝。ドゥラエレーデも母父オルフェーヴルが産駒にウシュバテソーロをはじめダート重賞馬を多数輩出している。そしてパンサラッサとジオグリフは産駒がアメリカのダート重賞を席巻したストームキャット系である点も見逃せない。
パンサラッサを担当する矢作芳人調教師も「日本のダート適性という面に関しては海外のダートとは違うので、100%の自信とはいきません。やってみないと分からないと思っています」とコメントしているように、砂のみで構成される日本のダートは世界でも少数派といえる。
「二刀流三国志」を思わせるG1馬3頭は、国内のダートG1でどのような走りを披露してくれるだろうか。
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