GJ > 競馬ニュース > 小牧太「ジャケット姿」に一抹の寂しさ…同級生・熊沢重文の引退式に意欲の参加、翌日「異例」の東京参戦に見る諦めない心
NEW

小牧太「ジャケット姿」に一抹の寂しさ…同級生・熊沢重文の引退式に意欲の参加、翌日「異例」の東京参戦に見る諦めない心

【この記事のキーワード】, ,

小牧太「ジャケット姿」に一抹の寂しさ…同級生・熊沢重文の引退式に意欲の参加、翌日「異例」の東京参戦に見る諦めない心の画像1

 11日、この日付で騎手免許を返納する熊沢重文騎手の引退式が京都競馬場で行われた。

 昨年2月に落馬負傷し、復帰まで約1年を要する大怪我だった。今年で55歳、「騎手でいたい気持ちはあるけど、命が最優先ですので」との言葉通り、今年6月に再び落馬してしまったことで引退の意思を固めたそうだ。

 G1・4勝を含む通算1051勝という勝ち星も然ることながら、うち障害レース257勝はJRAの最多記録だ。この日は世間をあっと言わせた1991年有馬記念(G1)のダイユウサクの勝負服で登場した熊沢騎手。引退式では、日本騎手クラブ会長で、現在リハビリ中の武豊騎手もターフビジョンを通じてメッセージを送った。

 土曜の競馬開催日ながら多くのファン、そして騎手・調教師といった関係者で賑わった熊沢騎手の引退式。そんな中で一際目を引いたのが、熊沢騎手と同級生である小牧太騎手の姿だ。

 最終レース後に行われた引退式ということもあって、多くのジョッキーが勝負服にブーツ姿で集まった中、小牧騎手はジャケット姿……。

「たとえその日に乗り馬がいなくても、駆けつけるつもりです」

 先月、『netkeiba.com』で連載中のコラム『太論』でそう決意を固めていた通り、この日は騎乗予定がなかったにもかかわらず駆けつけたのだ。

「自分もびっくりしたのですが、人情に厚い小牧太騎手らしいなと。(熊沢騎手と)2人で話しているところはあまり見たことがないですし、特別仲が良いというわけではないと思いますが、同じ関西所属の大ベテラン同士としての共感というか、お互いにリスペクトし合っているのかなと思います。

また、この日に行われた京都ジャンプS(G3)では、熊沢騎手が誘導馬に乗って登場。気付いたお客さんから歓声が上がっていました。このレースには、かつて熊沢騎手が主戦を務めたアサクサゲンキも出走していましたが、残念ながら半馬身及ばずの2着。勝った草野太郎騎手も表彰式で感極まってる様子でした。小牧太騎手の息子の小牧加矢太騎手も『僕が乗った中では、今日が一番集中して走ってくれたと思います』と悔しがっていました」(競馬記者)

 この京都ジャンプSのレース後には、熊沢騎手に花束を手渡していた小牧太騎手。JRAの生え抜きである前者と、園田競馬の名手だった後者だけに辿ってきた道は異なるが、同じ大ベテランと呼ばれるジョッキーの引退だけに小牧太騎手にとっても淋しさはひとしおだろう。

 そんな小牧太騎手だが、今年まだ勝利なしと苦しい状況が続いている。かつてはレジネッタでの桜花賞(G1)制覇や、ローズキングダムで朝日杯フューチュリティS(G1)を勝つなど、関西でも指折りの存在だったが、年齢と共に低迷……。重賞勝利は2015年の目黒記念(G2)が最後となっており、最近では騎乗機会そのものが減っている。

「今年の夏に、以前から小牧太騎手のトレーナーをされていた方がエージェント(騎乗仲介者)になりました。明日(12日)、今年初めて東京で騎乗する小牧太騎手ですが、どうやらエージェントが取ってきた馬だそうです。さらに、その翌日には山口まで飛んでボートレース徳山のイベントに出演するとか。騎乗機会は減っていますが、本人はまだまだ精力的なだけに、どこかで復活が見たいですね」(同)

 ちなみに12日に東京の銀嶺S(3勝クラス)で小牧太騎手が騎乗したドリームビリーバーは、最低人気の単勝95.7倍という苦しい立場だったが、終わってみれば3着から0.3秒差の8着に健闘している。

「騎手としてやり残したことはない」

 この日の引退式で、最後はそう笑顔で語っていた熊沢騎手。年齢的にも「引退」の2文字を意識せざるを得ない小牧太騎手だが、こちらはまだまだやり残していること、やりたいことがあるはずだ。

GJ 編集部

GJ 編集部

真剣勝負の裏にある真実に切り込むニュースサイト「GJ」の編集部です。これまで作成した記事は10000本以上。競馬歴10年超えの情報通が業界の「しがらみ」を取り払った「本音」や「真実」にも臆することなく、他のサイトとは一線を画したニュース、サービス提供を行っています。

真剣勝負の真実に切り込むニュースサイト「GJ」

Twitter:@GJ_koushiki

Instagram:@goraku.horse.racing0505

小牧太「ジャケット姿」に一抹の寂しさ…同級生・熊沢重文の引退式に意欲の参加、翌日「異例」の東京参戦に見る諦めない心のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
  2. J.モレイラ、日本ダービー「本命」はレガレイラを破った4.5億円ホース!? 皐月賞2着コスモキュランダ乗り替わり発表から、鮮やかな優駿切符ゲット!
  3. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  4. 川田将雅「ルメール封殺」に絶賛の声! NHKマイルCを含む11戦8勝「川田祭り」で帰ってきたライバルに強烈な復帰祝い
  5. 横山和生「謎」の降板にファンから賛否の声…朝日杯FSで無敗の主戦に非情采配
  6. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
  7. C.ルメール「がっくり」まで繰り返さなくても!? 3歳マイル王ジャンタルマンタルが「あの名マイラーにそっくり」と話題
  8. 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
  9. C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
  10. 【ヴィクトリアマイル(G1)展望】武豊×キャロットFがナミュールで「17度目の正直」狙う! J.モレイラ×マスクトディーヴァとの一騎打ちか