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【チャンピオンズC】レモンポップに距離不安なし!? JRA賞最優秀ダート馬受賞を後押しする納得の理由

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レモンポップ 撮影:Ruriko.I

 今週末は日本中央競馬会(JRA)のダート王決定戦チャンピオンズC(G1)が行われる。

 今年のJRA賞最優秀ダート馬を決めるであろう1戦ということもあり、ハイレベルのメンバーが揃った。フェブラリーS(G1)を制し、マイルCS南部杯(G1)で2着に2秒もの大差をつけたレモンポップ、ここまでデビューから5戦5勝、みやこS(G3)でも大外一気の追い込みで勝利してみせたセラフィックコール。2021年の優勝馬テーオーケインズ、帝王賞(G1)連覇を果たしたメイショウハリオ。JBCレディスクラシック(G1)を勝利したアイコンテーラー。昨年2着でコリアC(G3)を圧勝したクラウンプライドなど、ダート中距離を代表する実力馬がズラリ。

 どの馬もチャンスがあると思われるが、特にファンの注目を集めるのはレモンポップであろう。すでにフェブラリーSを制していることから、実績的には格上の存在。問題は同馬に関わる3つの懸念だ。

 まず、これまで未経験の1800mという距離。チャンピオンズCは中京コースで行われるようになった2014年以降、1800mを超える距離の経験がない馬の勝利はないというデータがある。レモンポップはこれまで1600mまでしか経験がなく、このデータは重くのしかかる。

 次に2回目となる中京コースの適性、そして初めてとなるコーナー4つのコース適性だ。まずコースに関して不安はないといっていい。中京は、同馬が得意とする東京と同じ左回りでカーブも大きなコース。これまでも初コースで好走しており、中京より輸送時間が長い盛岡での内容から考えても、パフォーマンスに影響はあるまい。

 4つのコーナーに関しては、未経験のため確実なジャッジはできないが、これまでもコーナリングで不安を見せたことはなく、スタートが上手でスッといいポジションに付けられることから、コーナーで他馬に揉まれるようなことはない。それに今回は外枠に入ったため、内に入ったメイクアリープやドゥラエレーデ、ノットゥルノらが逃げればフェブラリーSのように控えるだろうし、レースでは未体験でも調教では練習していることもあり、決定的な不安はないと考えられる。

 問題は距離の1800mだ。

レモンポップに距離不安なし!?

 以前から陣営は1400mがベストで1600mには不安があるという話もしていた。確かに昨年の武蔵野S(G3)は一旦抜け出し、先頭に立ちながらもギルデッドミラーの追い込みに屈し2着に惜敗している。しかし、その後の成長は顕著で、フェブラリーSや南部杯の内容を見ると、現在は1600mの方が向いているのではないかと思えるほど。つまり同馬は陣営の想像を超える成長を見せているのだ。今回の1800mを克服しても何ら不思議ではない。

 それを後押しするのがまず血統だ。

 父Lemon Drop Kidは、父がキングマンボでその父がMr. Prospectorという血統。現役時代に約2400mのベルモントS(G1)などG1レースを5勝しており、古馬になってから1800m以上の距離で活躍した。産駒は海外でカナディアンインターナショナルS(G1)やアーリントンミリオン(G1)など、2000m以上でも多く勝利しているし、JRAで走った産駒の条件別成績を見ても、ダート1800mは全25勝のうち2番目に多い6勝をあげている(一番多いダート1400mは7勝中5勝がレモンポップのもの)。さらに母父のGiant’s Causewayは現役時代に13戦9勝2着4回という成績をおさめた名馬で、初ダートのブリーダーズCクラシック(2000m・G1)で2着に好走した実績がある。日本での産駒は芝ダート問わず1200~2000mで活躍している。加えてチャンピオンズCは、過去5年で3着以内に好走した延べ15頭すべてに、Mr. Prospectorの血が入っており、レモンポップは3代父にMr. Prospectorがあることから距離延長はマイナスではないと考える。

 武蔵野Sでは2着に惜敗しているものの、その後のフェブラリーSと南部杯を見る限り、不安のあった1600mはもはや同馬の一強状態。残り300mまで持ったままだったフェブラリーSや、他馬を圧倒した南部杯も余力を残しての勝利であり、1F延長までは大丈夫だろう。

 そして、このチャンピオンズCでは、前走南部杯組が好走しているというデータもある。過去9年で【2.2.1.6】、連対率36.4%、複勝率45.5%とかなりの安定度。同馬のレース内容やレース傾向からも、1800mが大きなマイナスになるとは思えない。

 最後に鞍上の坂井瑠星騎手だ。レモンポップとの初コンビでフェブラリーS、そして南部杯も圧勝するなど、完全に同馬を手の内に入れた様子。昨年JRAで98勝、今年は1ヵ月を残して95勝と初のJRA年間100勝は目前。今もっとも勢いのある騎手の1人であり、レモンポップにとって、これ以上ないパートナーといえるだろう。

 陣営の想像を超える【成長】、可能性を感じる【血統】、底を見せていない【レース内容】、好走に繋がる【レース傾向】、そして信頼度抜群の【鞍上】。これらの要素から判断するに、レモンポップに対する「1800mの距離不安はなし」といっていい。

仙谷コウタ

仙谷コウタ

初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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