【朝日杯フューチュリティS(G1)予想】シュトラウス本命もキラリと光る穴馬をチョイス。混戦模様を断ち切る決着に期待
8週連続G1開催も残すところあと3戦。今回は2歳マイル王決定戦、朝日杯フューチュリティS(G1)を予想していく。
まずはいつものように過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
デイリー杯2歳S 7頭
サウジアラビアロイヤルC(いちょうS時代含む) 7頭
京王杯2歳S 4頭
ベゴニア賞(1勝クラス)、新馬戦、未勝利戦 各2頭
東京スポーツ杯2歳S 1頭
リステッド 2頭
条件特別(1勝クラス) 3頭
となっている。同じマイル戦のG2ということで、デイリー杯2歳S(G2)からの臨戦が最多。同じくマイル戦のサウジアラビアロイヤルC(G3)が続く。この2つで約半数を占めているのだが、新馬戦や未勝利戦からの挑戦でも好走例があるように、前走が格下だからといって軽く見ない方がいい。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 4-2-2-2
2番人気 2-3-1-4
3番人気 1-1-2-6
4~6番人気 2-1-2-25
7~9番人気 1-2-0-27
10番人気以下 0-1-3-69
となっている。1番人気はほぼ鉄板。近5年でも毎年馬券に絡んでいる。2番人気も数字では劣るが、ここ5年で4頭来ている。3番人気は数字でかなり見劣るが、昨年、一昨年は馬券に絡んできており、近年は手堅く決まる傾向のようだ。中穴勢も健闘しているが、近5年でいうなら7番人気以下の人気薄に注目したい。上位人気に紛れて3頭来ている。前走大敗して人気を落としていても、よく検討すべきだろう。
これを踏まえて「◎」は人気の一角だが大外17番シュトラウスとする。
前走は東京スポーツ杯2歳S(G2)。外枠スタートから3番手に位置取る先行策。平均よりやや速いペースで流れていく。直線に入ると内で粘っている馬をじわじわ押し上げていって交わし、抜け出して勝利した。
デビューは6月東京のマイル戦で9馬身差の逃げ切り圧勝。間隔を空けて臨んだサウジアラビアロイヤルCは2番人気に推されたが、出遅れも響いて3着に敗れた。前走はいわば巻き返しに成功した格好だ。
この東スポ杯の勝ちタイムも優秀だったが、2走前のサウジアラビアRCで敗れていながらも1分33秒台をマークしている。実は今回のメンバーでマイル戦を使われた経験のある馬の中で1分33秒台をマークしているのはこの馬だけである。そして、このレースの勝ちタイムも概ね1分32秒から33秒くらい。
この水準に届いているのがこの馬だけなのである。陣営は折り合いにまだ問題があり、前走はJ.モレイラ騎手がなだめながらの騎乗だったということで、力むところもあるのでマイルの方がレースしやすいとコメント。スムーズな競馬をしてくれさえすれば、と折り合いを気にしている風である。
今回は関東馬ながら初の中山コースということで、右回りを初体験することになる。また、現時点では上がりが上位に入っていても、タイムが平凡という懸念はある。とは言え、重賞を連戦し、かつ重賞ウィナーである点は一歩抜けていると言えよう。人気になっていても本命に指名したい。
「○」は穴馬14番ジューンテイクを挙げる。
前走はこうやまき賞(1勝クラス)。7頭立ての少頭数競馬で外枠からのスタートだったが出足が鈍く、中団に控える競馬。ペースは遅めで、隊列も変わらないまま直線へ。逃げ馬が早々に脱落して、直線2番手から2着馬と追い比べになり、上手く交わして勝利した。
7月中京1400mのデビュー戦こそ無難に勝ち上がったが、2戦目の新潟2歳S(G3)は出遅れが響いて10着に大敗。その後は2戦掲示板止まりになっていたが、前走でようやく2勝目を挙げられた。
注目したいのは2戦目の新潟2歳S。出遅れて最後方からの競馬になってしまったのが敗因だが、勝ったのは先週2歳女王を戴冠したアスコリピチェーノ。そして、このレースで上がり最速の33秒1という鬼脚を披露している。
陣営もこの新潟2歳Sの上がり最速は重視しているようで、気性が成長すればもっとパフォーマンスを発揮できるはずと期待値は高い。確かにここまでの戦績は一流馬のそれとは言えるものではないが、ポテンシャルの高さは間違いない。前走の勝ちタイムもシュトラウスに次ぐ2番目の好タイムで来ている。
こういう好走を繰り返してこなかった馬が一変して好走する可能性があるのがこのレース。人気もなく馬券妙味もあるので可能性にかけてみたい。
「▲」は穴馬13番ナムラフッカーを推す。
前走はデイリー杯2歳S。内目の枠からのスタートだったが、出遅れて最後方からの競馬に。馬場が悪かったせいもあって遅めのペースで流れていき、直線で逃げ馬が粘る中、後ろからの馬が追い込んで交わしていくも、先に抜け出した勝ち馬に及ばず3着に終わった。
デビューは8月小倉2000m戦で、この時はちぐはぐな競馬になり8着に敗れた。しかし、翌月の未勝利を勝ち上がり、特別戦、重賞と連続3着でここに臨んできた。陣営は前走に関しては出負けしたが折り合い重視でいい脚を使ってくれたのは収穫と評価。時計勝負、上がり勝負では分が悪そうだが、鞍上が上手く力を引き出してくれるだろう、と控えめなコメント。
確かにマイルの時計は平凡だが、2走前の1800m戦の時計は優秀な上に未勝利戦では上がり最速ではなかったが、33秒8の脚を使えており、前走は最速をマークしている。速いも遅いも極端なペースになると厳しいかも知れないが、いろいろ噛み合えば一発があってもおかしくはない。
「△」は人気の軸になりそうな3番ジャンタルマンタルと人気薄の7番オーサムストロークの2頭とする。
ジャンタルマンタルの前走はデイリー杯2歳Sで、道中3番手を進んで直線で抜け出し、2馬身差をつける完勝を飾った。
デビューは10月京都1800m戦で、この時も好位抜け出しで2馬身半差をつけて勝利している。陣営は前走について多少力んでいたが、後方で我慢が利いて内から上手く伸びて勝ってくれたと評価。レースセンスがいいのでテン乗り、初コースも問題ないと強気のコメントが出ている。
連勝で重賞を勝っているだけの馬なので、ポテンシャルの高さは疑いないところだが、馬場が渋っていたとは言え、前走の勝ち時計が物足りない。むしろ新馬戦の1800m戦のタイムの方が評価できる。さらに上がりも平凡なタイムしか残っていないので、G1で高速決着になったり、上がり勝負になると厳しいのではないかという懸念は残る。
データ的にはデイリー杯2歳Sの勝ち馬は4頭馬券に絡んでいるだけに、その部分を考慮して印を落としての押さえまで。
オーサムストロークの前走はベゴニア賞で、少頭数競馬だったこともあり番手につける積極策で、直線でそのまま抜け出して勝利している。
デビューは8月札幌の1500m戦で、この時も番手からの競馬で差をつけられての3着に終わった。翌月の札幌未勝利戦も2着に終わり、中山のマイル戦で未勝利脱出を果たした。前走はこれに続く連勝だった。
陣営はスピードの違いで未勝利戦は逃げ切り勝ちしたが、控える競馬でも勝てると思っていたと振り返っている。G1の流れなら折り合いなども楽になるし、そこで通用するだけの力は十分あると強気のコメント。
走破タイムは平凡だが、前走の上がりは最速でないながら番手から33秒3で来ているので、やはりポテンシャルはあるのだろう。ここは陣営の強気に乗って押さえてみたい。
ということで、今回は3番、7番、13番、14番、17番の5頭で3連複BOX10点勝負とする。人気馬を押さえているが、抜けた馬がいないのでオッズも割れるだろう。仮に順当な決着だったとしても、トリガミはないと考えている。もちろん、飛んでしまえば好配当の期待大だ。
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