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【ホープフルS(G1)予想】世界的良血シンエンペラーには逆らわず。加えて武豊騎手のG1完全制覇を願いつつ、3点で勝負!

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 先週末に有馬記念(G1)が終わって、競馬も1年が終わった感が強いが、1年の最後を締めくくるのは来春のクラシックを占う2歳G1、ホープフルS(G1)。今回はこのレースを予想していく。

 先週の振り返り。まず阪神C(G2)だが、○グレナディアガーズが人気に違わず2着に入線。だが、肝心の1着ウインマーベルと3着のアグリがノーマークだった。ウインマーベルは春の京王杯スプリングC(G2)2着以降凡走続きだったので軽視したのだが、前走のスワンS(G2)5着は復活の狼煙だったらしい。アグリはセントウルS(G2)2着を重視すべきだった。

 そして暮れの大一番、有馬記念は一蓮托生の祈りが通じたか、1着固定したドウデュースがレジェンドとともに完全復活。が、最後に書き加えた「スターズオンアースは切り」が裏目に出て2着、3着はこのレースが苦手と見てノーマークだったタイトルホルダー。実力馬とはこうして大舞台でもきっちり結果を出すものだ、と痛感した。

 予想に戻ろう。

 まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにする。16年まではG2格付けのレースだったが、前走傾向に差がないのでまとめて見ていく。
東京スポーツ杯2歳S 6頭
新馬戦 4頭
萩S(L) 3頭
京都2歳S、アイビーS(L)、紫菊賞(1勝クラス)、黄菊賞(1勝クラス)、未勝利戦 各2頭
デイリー杯2歳S、新潟2歳S 各1頭
条件特別(1勝クラス) 4頭
オープン特別 1頭
となっている。今年の東京スポーツ杯2歳S(G2)の勝ち馬は朝日杯フューチュリティS(G1)に回って不在だが、このレースからの臨戦が最多。意外にも新馬戦から挑戦して好走する例も多いので、2歳重賞の最後となるこのレースでもキャリアだけではなく、馬の将来性が問われるようだ。2歳重賞がさほど多くないこともあるので、前走重賞組でなくても軽視は禁物だろう。

 続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 5-1-1-3
2番人気 2-1-3-3
3番人気 1-2-1-6
4~6番人気 0-2-2-25
7~9番人気 1-4-3-22
10番人気以下 1-0-0-59
となっている。1番人気、2番人気が手堅い。しかし、近5年で絞ると上位人気はそれぞれ3頭ずつ入っているので、G1昇格後以降は比較的手堅い決着になる傾向がある。ただ、昨年のように上位人気がすべて飛んで14番人気→7番人気→6番人気で決まり、246万馬券が飛び出しているので、7番人気以下の人気薄でもきちんと検討する必要はある。

 これを踏まえて「◎」は人気の軸になるだろうが6番シンエンペラーとする。

 前走は京都2歳S(G3)。内目の枠からスタートするもアオって後方からの競馬に。2歳戦の割にペースはやや速めのペースで流れ、道中少しずつポジションを上げていったところで直線へ。直線で前と差があったのだが、馬群を突き抜けて伸び、ゴール前で抜け出して勝利した。

 この京都2歳Sの予想では△と押さえ評価だったのだが、凱旋門賞馬の全弟の良血はダテではなかった。スタートでアオったのはご愛敬としても、今回のメンバーで2000m戦を走った馬の中で、唯一2分を切って1分59秒8の走破タイムを前走で記録した。

 過去10年で2分を切った勝ちタイムはなく、近いのは来春の皐月賞(G1)の勝ちタイムというレベル。陣営も前走は想定外の形だったが、ああいう競馬ができたことは収穫だったと評価。追い切りが2本しかできなかったものの、能力の高さは見せており、今の中山のタフな馬場は合っていると強気なコメントが出ている。

 せいぜい押さえがいいところ、という人気馬の評価をしがちな私の予想ではあるが、さすがにこのタイムは破格すぎて素直に評価せざるを得ない。体質の弱さが出ているという陣営の懸念はあるようだが、能力の差であっさり勝ってしまうのではないか。逆らわずに素直に本命としたい。

「○」は連勝中も人気がない2番ヴェロキラプトルを挙げる。

 前走は野路菊S(OP)。7頭の少頭数レースで、外枠から好スタートを切って好位につけて追走。このレースも2歳戦にしては速いペースで流れ、直線に入ると外目から一気に伸びて他馬との追い比べになり、これを制して勝利した。

 デビューは6月東京の1800m戦で、この時はスピードの差で逃げを打つ格好になり、直線でも上がり33.8秒をマークして逃げ切り勝ちを収めた。前走はそこからの休み明けだったが、少頭数ながら逃げではなく好位差しで勝つなどレースセンスも光る。

 陣営からは間隔を取りながらレースを使って、さらに成長してきており、競馬が上手くできることがウリと高評価。ここでも引けを取らないとこちらも強気なコメントである。

 実際、前走は1800m戦だったのだが勝ちタイムは1分46秒0と、1800m戦を走ったことがあるメンバーの中で破格の時計を持っている。今回は1ハロン延長となるが、母系は欧州血脈で中長距離戦の大レースを勝った馬も近親におり、父はジャパンC(G1)を勝ったスワーヴリチャード。血統的には何ら問題はないだろう。

 実績の割に人気がないだけに、ここは対抗としてきっちり押さえておきたい。

「▲」も人気薄の15番ウインマクシマムを推す。

 前走は中山2000mの未勝利戦。内枠を利して逃げを打ち、スローに落としてマイペースを作り上げると、直線でもそのまま先頭に立って抜け出し、後ろから来た馬をシャットアウトして完勝した。

 デビューは8月札幌2000m戦で、この時は出脚が鈍く中団より後ろからの競馬になったが、直線手前で2番手に進出し、上がり2位の脚で前を捕まえにいったが届かず2着に終わっている。2戦目の未勝利は番手につけて追走するも、やはり届かずの2着だった。

 この馬に関しては鞍上の松岡正海騎手が惚れ込んでおり、「確実に良くなっている」「操作性が良く、ゲートの出も良くなっているので、どんな競馬でもできる」とベタ褒め。鞍上がここまで惚れ込んで自信を持っているだけでなく、前走の走破タイムも◎シンエンペラーには及ばないが、2分0秒7と優秀。無論、このレースでの平均的な勝ちタイムを上回っている。

 松岡騎手が言うようにどういう競馬でもできそうではあるが、仮に前走のように逃げたとしても、このレースは差し追い込み優勢ながら、意外に前で残るケースもある。ハナを主張したい馬がメンバーにいないので、マイペースを作り上げられれば一発も考えられるだろう。その期待値込みでの押さえである。

「△」は穴人気しそうだが16番センチュリボンドとする。

 センチュリボンドの前走は黄菊賞(1勝クラス)で、7頭立ての少頭数競馬。スタートして番手を確保すると、スローペースの流れで直線へ。前残り展開になったが、逃げ馬を交わして先頭に立つと後ろから来た馬を退けて勝利した。

 デビューは8月札幌2000m戦で、この時も9頭立ての少頭数競馬で中団から徐々に進出して先頭をうかがう位置に上がりながら後ろから来た馬に交わされて3着となった。しかし、2戦目の未勝利は逃げ切って勝利を挙げ、目下連勝中である。

 陣営は先行力があり、粘り強いので中山2000mも合っていそうとコメント。中間は順調だったが、速い上がりや勝ち時計がないので、時計がかかるようなレースの方がいいとやや弱気である。

 確かに上記に挙げたような馬たちに比べると1枚落ちではあるが、それでも前走は2分1秒台とこのレースの平均的な勝ち時計はクリアしている。番手抜け出しで一発が狙えれば、といったところだろう。加えて、レジェンド・武豊騎手騎乗ということで、先々週の朝日杯フューチュリティS(G1)2着、有馬記念(G1)勝利と波に乗っているので、ここを勝って前人未踏のJRAG1完全制覇を成し遂げてもらいたい、という気持ちもある。

 1番のゴンバデカーブースだが、新馬←サウジアラビアロイヤルC(G3)と連勝中であり、前走の勝ち時計は「マイル戦」としては優秀な時計ではあるが、今回は2ハロン延長となる。せめて1800m戦を経験していれば人気でも押さえたいところだが、距離延長には不安が残るとして、今回は切りとしたい。

 ということで、今回は来春のクラシックを無敗で席巻して欲しいという願望込みで、6番シンエンペラーを軸に2番、15番、16番へ流して3連複3点勝負としたい。昨年のように大波乱にならないことを祈るばかりだ。

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