
「絶好調男」がトップトレーナー期待の好素材と新コンビ! 不完全燃焼でG1敗戦も「勝ちまであった」、春クラシックへ3週連続の権利取りなるか

先週10日のフィリーズレビュー(G2)で11番人気エトヴプレを金星に導いた藤岡佑介騎手。川田将雅騎手の同期としても知られる同騎手は昨年こそ重賞未勝利に終わったが、今年は絶好調。3月半ばにして早くも2つ目の重賞タイトルをゲットした。
2日に開催されたチューリップ賞(G2)でも9番人気セキトバイーストで2着に入り、桜花賞(G1)の優先出走権をもたらしている。およそ6年ぶりのG1制覇を先月18日のフェブラリーS(G1)で成し遂げて以降、手綱が冴えていると感じているファンも多いのではないか。
そんな藤岡佑騎手が今週もクラシックの権利取りを託された馬がいる。それは16日の皐月賞トライアル・若葉S(L)に出走を予定しているミスタージーティー(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)である。
春クラシックへ3週連続の権利取りなるか
同馬は昨年末、わずかキャリア1戦でホープフルS(G1)に駒を進めたことからも陣営の期待の高さが窺える1頭。レースでも大外18番枠から道中で巧く内へと潜り込み、絶好の手応えで最後の直線を向いた。しかし勝負どころで前が壁になる痛恨のロス。もし進路を確保できていたらと思わせる不完全燃焼の5着に終わってしまった。
「自分がうまく捌けていればもっとやれていたはずです」と騎乗した坂井瑠星騎手が悔やめば、管理する矢作調教師も「完全に騎手のミス」「勝ちまであった」と弟子に厳しいコメント。ただ結果こそ残念だったものの、本馬が秘めるスケールの一端を感じさせるには十分のレース内容だったといえる。
それだけに巻き返しが期待された前走の共同通信杯(G3)だったが、2番人気に応えられず7着。イレ込みが激しかった上、スタートして不利を受けたこともあり「いい精神状態でレースに向かえなかった。スタート後の不利と落ち着いたところで乗っかかられて……。ちょっとパニックになって走っていました」と、坂井騎手も敗戦に歯切れの悪いコメントを残すよりほかなかった。
ただ連敗は喫してしまったが、矢作調教師は「共同通信杯は参考外」「何とかダービーに出したい」と話すなど、ミスタージーティーにかける期待の大きさは変わらない。そして主戦の坂井騎手がサウジアラビアで騎乗停止処分を課せられたこともあり、新パートナーとして白羽の矢が立ったのが藤岡佑騎手だ。
今回がテン乗りにはなるが、ややチグハグだったここ2戦の内容を考えると、波に乗る藤岡佑騎手への乗り替わりはいい方向に転ぶ可能性も十分ある。絶好調男が今週も優先出走権をもたらすか注目だ。
「ここ最近の活躍ぶりを見る限り、藤岡佑騎手はいま最も乗れているジョッキーの一人といって過言ではありません。ミスタージーティーを何とか春クラシックに出したいと考えている陣営としても、非常に心強いパートナーを獲得することができたと思います。
また前任の坂井騎手は皐月賞(G1)で僚馬シンエンペラーへの騎乗がすでに発表されています。ミスタージーティーはここで権利が取れれば、本番も藤岡佑騎手の継続が濃厚でしょう。同騎手にとって牡馬クラシックのお手馬獲得がかかる一戦となりそうなことから、気合も入るでしょうね」(競馬誌ライター)
ちなみに矢作厩舎の主戦といえば昨今は弟子である坂井騎手だが、開業から間もない頃、厩舎の屋台骨を支えた1頭であるスーパーホーネットの主戦を務めていたのが藤岡佑騎手だったことを覚えているファンもまだいるかもしれない。
同タッグは重賞4勝を挙げたが、G1は2着3回とあと一歩届かなかった。再び藤岡佑騎手×矢作厩舎で大舞台を見据えるためにもミスタージーティーの好走に期待したい。
PICK UP
Ranking
11:30更新宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 宝塚記念(G1)武豊の起用は「懲罰交代」が濃厚か…G1初勝利の若手が失った関係者の信頼、師匠の逆鱗に触れた「問題行動」の裏側
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 「16冠ベビー」ソウルスターリングの独裁政権に突如現れた「超大物」ファンディーナ!激動の3歳牝馬クラシック戦線を振り返る
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
関連記事
【若葉S】レイデオロの「秘密兵器」がG1獲りに虎視眈々!併せた相手が好走するドウデュース効果も後押し…新コンビで「無傷3連勝」を決められるか
エアスピネル|’15 デイリー杯2歳Sを制した堅実派は、食欲旺盛&元気いっぱいの、ふれあい馬に!
競馬ファン驚愕の“鬼ローテ”で5歳馬が中央初勝利!伝説の阪神大賞典で注目集めたオルフェーヴルの産駒に新たな個性派が登場!?
「224万馬券」の大波乱は人馬の絆で手にした勝利!父はキズナVSエピファネイアの対決に沸いたダービーで3着、武士沢友治「馬のドラマとストーリーは続く」にも納得
【皐月賞】レガレイラ「最有力」も世代レベルに疑問?混迷極まるクラシック戦線…期待高まる「無敗馬」2頭の存在