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安田記念で痛恨ミス? 「どん詰まり」に賛否分かれた直線の攻防…安藤勝己氏「先着された馬達が強かったってだけ」

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フェブラリーSに続いてガイアフォースに騎乗した長岡騎手 撮影:Ruriko.I
フェブラリーSに続いてガイアフォースに騎乗した長岡騎手 撮影:Ruriko.I

 先月のNHKマイルC(G1)で幕を開けた東京競馬場の5週連続G1開催。トリを飾ったのは春のマイル王を決める安田記念(G1)だった。

 同レースには香港から2頭の刺客も参戦。そのうちの1頭で、1番人気に支持されたロマンチックウォリアーが着差以上に強い内容でG1・8勝目を挙げた。

 半馬身差の2着には武豊騎手のナミュール、さらにハナ差の3着にJ.モレイラ騎手のソウルラッシュが入り、終わってみれば、1→4→2番人気の順当決着。上位の3頭はいずれも持っている力を出し切る悔いのないレースに見えた。

フェブラリーSに続く大きなチャンスをモノにできなかった人馬

 一方で、最後の直線でややスムーズさを欠いたように映ったのが、5番人気で4着に食い込んだガイアフォース(牡5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)である。

 13年目の中堅、長岡禎仁騎手を背に五分のスタートを決めると、鞍上はやや手綱を押しながら先行する構えを見せた。しかし、行き脚がやや鈍く道中は中団やや前目の7~8番手という位置取り。ただ1枠2番を利してうまくインのポケットに収まると、4コーナーまでロスなく運ぶことに成功した。

 そして迎えた府中の長い直線。切れ味勝負では一線級のマイラーに劣るガイアフォースだけに、長岡騎手も早めのスパートを目論んでいたはずだ。

 ところが、前にいた先行馬がズラッと横に広がりなかなか進路が見つからない。ようやく長岡騎手の目の前に視界が広がったのは、直線半ばを迎えた残り250m付近だった。長岡騎手はそこから右ムチを1発2発と激しく連打したが、上位3頭との差を詰めることはできず。3着のソウルラッシュから1馬身差、昨年と同じ4着に敗れた。

「昨年の安田記念でも勝ち馬からコンマ2秒差の4着に入っていたように、今年のメンバーの中でも地力は上位だったと思います。ただフェブラリーS(G1)2着後に軽度の骨折があり、今回は3か月半の休み明け。その影響も微妙にあったのかもしれません。

また、長くいい脚を使うタイプの馬だけに、最後の直線でワンテンポ、ツーテンポ踏み遅れてしまったのは大きな痛手となってしまいましたね」(競馬誌ライター)

 実際、長岡騎手もレース後、「もう少し早くさばければ良かったのですが……」とコメント。「前が空いてからもよく脚を使ってくれた」と相棒に労いの言葉を残していただけに、やや悔いの残る騎乗だったのではないだろうか。

 その一方で元JRA騎手の安藤勝己氏はやや異なる見解を示していた。安藤氏はレース後、自身のXに「枠なりに立ち回って人馬で力は出しとる。先着された馬達が強かったってだけ」とポスト。遠回しに、100%の力を出したとしても、勝ち負けは厳しかったという見方をしていた。

 いずれにしても、人馬がフェブラリーSに続く大きなチャンスをモノにできなかったのは事実。今後のコンビ継続はまだ分からないが、これまでG1での掲示板率が80%(5回中4回が5着以内)を誇る長岡騎手だけに、もし次回もチャンスがあるようならリベンジに期待したい。

GJ 編集部

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