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不良馬場「一度もなし」は本当か? 函館記念3連覇を果たした「伝説の巧者」次代のエリモハリアーを探せ! 夏の北海道シリーズがいよいよ開幕
![画像はイメージ](/wp-content/uploads/2021/03/20210314_chukyoukeiba_88.jpeg)
8日に函館競馬が開幕した。現存する競馬場では最も古い歴史を持ち、スタンドからは海を眺められる絶好のロケーションである。基本的には例年6月上旬から7月中旬にかけての開催で、しかも年に一度のみということで楽しみにしているファンも多い。
この函館競馬場の大きな特徴はJRAで最後の直線距離が最も短い上、芝コースでは「洋芝」が使用されていることだ。函館と同じく北海道にある札幌競馬場も「洋芝」を使用している。
JRAが使用している芝には3種類あり「洋芝」と「野芝」、さらにこの両方の芝を織り交ぜた「オーバーシード」が存在する。
その中で、なぜ北海道の競馬場のみ洋芝なのか。さらに、この3種類の芝の大まかな違いを解説していきたい。
なぜ北海道のみ洋芝なのか?
結論から先に述べると「洋芝は寒さに強く、野芝は寒さに弱い」からである。よって寒冷地である北海道の競馬場は洋芝を使用している。
その他の競馬場は暖かい時期は野芝を使い、冬場になり野芝が枯れてくると野芝の上に冬場に強い洋芝の種をまき、冬場でも緑の芝生で競馬が出来るようにしている。これがオーバーシードである。芝がオーバーシードに変更になる際はJRAからアナウンスがあるのでチェックしておきたい。
野芝はクッション値が高くなり、土が硬いぶん、踏ん張りやすいのが特徴。対して洋芝はクッション値が低く、土が軟らかいため、馬は地面を蹴る強さなどが必要になる。野芝より洋芝の方がタイムがかかることが一般的。オーバーシードを使用している競馬場は冬場よりも、野芝のみを使用している夏場の方がタイムが速くなる特徴を持つ。
また洋芝に関しては水はけが非常に良く、滅多に重馬場になることはない。あまり大雨が降らない北海道の気候と相まって札幌は現在に至るまで芝コースは不良馬場になったことがないというから驚きだ。
洋芝巧者として名を馳せたエリモハリアー
洋芝巧者として知られる1頭が函館記念(G3)を3連覇したエリモハリアーだ。10歳までJRAで現役を続け生涯成績は63戦9勝とかなりのレース数を戦い抜いた。
そんな同馬は未勝利の勝ち上がりが札幌、2勝クラスの勝ち上がりも札幌、オープンを初めて勝ったのが函館と、全9勝のうち札幌2勝、函館4勝という洋芝巧者である。
他にも北海道開催で好成績のジョッキーや、北海道の滞在競馬に強い馬などもいる。これらを踏まえた上でレースを観戦すれば、より北海道シリーズが楽しめるかもしれない。
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