C.ルメールと「確勝級」デビュー? 母はG1を2勝、叔母はグランプリ3連覇…宝塚記念前に期待の超良血が登場
23日に開催を控える宝塚記念(G1)。登録は13頭とやや少ないものの、昨年の有馬記念(G1)とグランプリ連覇のかかるドウデュース、C.ルメール騎手とのコンビで4戦無敗の好相性を誇るジャスティンパレス、大阪杯(G1)を制して勢いのあるベラジオオペラなど楽しみな顔触れが揃った。
上半期を締めくくる夏のグランプリに注目が集まる中、今週末の土曜東京5Rの2歳新馬(芝1600m)で楽しみな1頭がデビューを予定している。
宝塚記念前にグランプリと縁のある超良血馬がデビュー
それがシルバーレイン(牡2、美浦・萩原清厩舎)だ。
本馬の母ノームコアは、2019年のヴィクトリアマイル(G1)をD.レーン騎手とのコンビで制覇。20年の香港C(G1)はZ.パートン騎手が勝利に導き、有終のラストランを飾った名牝である。
また母の妹クロノジェネシスは、グランアレグリア、ラヴズオンリーユーと牝馬三冠を分け合う活躍。古馬になって本格化を迎えると、宝塚記念(20年)→有馬記念(20年)→宝塚記念(21年)とグランプリレースを3連覇の偉業を達成した。これは牝馬として史上初の快挙となった。
母系だけでも超良血といえるシルバーレインだが、父であるエピファネイア産駒の好調ぶりも見逃せない。かつては古馬になって重賞で好走する馬が少なかったこともあり、「早熟種牡馬」と囁かれることもあったが、近年はそういった疑惑を払拭するかのように古馬重賞で勝利を挙げるケースも増えてきた。
今年は特に顕著で、日経新春杯(G2)をブローザホーン、小倉大賞典(G3)をエピファニーといった5歳世代が優勝しただけでなく、6歳牝馬テンハッピーローズがヴィクトリアマイルを優勝。もはや風評被害は過去のものとなったに等しいだろう。
そしてデビュー戦の手綱を任されるC.ルメール騎手は、ドバイの落馬負傷から復帰後に無双状態といえるほどハイペースで勝ち星を量産。自身が戦列を離れている間にリーディングの座を川田将雅騎手に明け渡したが、既にライバルを1勝差まで追い詰める猛チャージを見せている。
「陣営は調教で速いタイムが出ていないと気にしていましたが、1週前に美浦のウッドで6ハロン83秒8-ラスト11秒8をマーク。今週の追い切りでも坂路で4ハロン53秒9-ラスト12秒5と悪くない動きを見せています。徐々に臨戦態勢が整ってきた印象です。
強敵となりそうなのは戸崎圭太騎手とのコンビを予定している宮田敬介厩舎のドゥカートでしょう。こちらは中間の追い切りで11秒台前半を出しているように末脚が切れそうなタイプ。どちらもマイルから中距離が合いそうな血統ですね」(競馬記者)
名牝の血が流れる母系、春クラシックで桜花賞(G1)をステレンボッシュ、日本ダービー(G1)をダノンデサイルが制した父エピファネイア、そこへきて東京名人といえるルメール騎手が鞍上にスタンバイするシルバーレイン。これはもう“確勝級”のデビュー戦といっても過言ではない?
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