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ブローザホーン「牡馬初」古馬でG1制覇! 人気種牡馬の「早熟」イメージ完全払拭へ

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同世代のダービー馬・ドウデュースを下して優勝!

 今年の宝塚記念(G1)は3番人気の支持を受けたブローザホーン(牡5歳、栗東・吉岡辰弥厩舎)が優勝。最後方付近からレースを進め直線は大外から脚を伸ばすと、最後は2着ソールオリエンスに2馬身差をつける完勝だった。

 これが初のG1制覇となったブローザホーンは、ドウデュースや昨年引退したイクイノックスと同じ5歳世代。同期2頭が一昨年5月の日本ダービー(G1)で死闘を繰り広げた同時期、ブローザホーンは未勝利戦すら勝ち上がることができずにいた。

 ただ、3歳6月に初勝利を挙げると、そこから1年足らずでオープンまで出世を果たす。5歳となった今年初戦の日経新春杯(G2)で重賞初勝利。初のG1挑戦となった4月の天皇賞・春(G1)でも2着に好走していた。

 そして今回の宝塚記念で、ついにビッグタイトルを獲得。クラシックにまったく縁のなかった馬が、世代の頂点に立ったドウデュースなどを下しての戴冠となった。年内は国内に専念するとのことで、秋の古馬王道路線も大いに盛り上げてくれそうだ。

 また、ブローザホーンはエピファネイア産駒の牡馬として、初めて古馬でG1を制した馬となった。

一部で「早熟」とも囁かれていたエピファネイア産駒

エピファネイア産駒の1頭エフフォーリア 撮影:Ruriko.I
エピファネイア産駒の1頭エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 名牝シーザリオの仔で現役時代にG1・2勝を挙げたエピファネイアといえば、種牡馬入り後も初年度産駒から無敗で牝馬三冠を制したデアリングタクトを輩出。2世代目からも年度代表馬に輝くエフフォーリアが現れるなど、一気に人気種牡馬の仲間入りを果たした。

 しかし、上記2頭は古馬になると白星を1つも挙げられず引退となる。他の産駒たちも2、3歳時に比べて古馬になるとやや勢いに陰りが見られる傾向もあり、一部ファンの間でエピファネイア産駒は「早熟」などと囁かれることとなる。

 ただ近年は、一昨年10月の府中牝馬S(G2)をイズジョーノキセキが5歳にして制すると、昨年6月のエプソムC(G3)も当時5歳だったジャスティンカフェが優勝するなど、古馬での活躍馬も徐々に目立つようになる。

 そして今年5月に開催されたヴィクトリアマイル(G1)において、テンハッピーローズがエピファネイア産駒の古馬として初めてG1制覇を達成。それから2ヶ月も経たないうちに、5歳にして充実期を迎えていたブローザホーンが宝塚記念を完勝した。

 今春は産駒のステレンボッシュ、ダノンデサイルもそれぞれ桜花賞(G1)、日本ダービー優勝を果たした種牡馬エピファネイア。ブローザホーンの勝利は、その人気をより不動のものとする1勝となったかもしれない。

GJ 編集部

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