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エピファネイア産駒「早熟疑惑」もそろそろ終焉? エフフォーリア、デアリングタクト不振で評価下げるも…「謎のサイン」が穴馬の勝利を後押し

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エピファネイア産駒「早熟疑惑」もそろそろ終焉? エフフォーリア、デアリングタクト不振で評価下げるも…「謎のサイン」が穴馬の勝利を後押しの画像1
撮影:Ruriko.I

 現役時代に芝G1で歴代最多勝9勝の金字塔を打ち立てたアーモンドアイ。引退して繁殖牝馬となった名牝の初代花婿に選ばれたエピファネイアとの産駒は、シルク・ホースクラブから募集総額2億4000万円(一口価格48万円、500口)という、同クラブ史上最高となる額で募集されたことが話題を呼んだ。

 これだけの女傑の相手を任されたことは、エピファネイアの種牡馬としての期待と可能性に対する評価の表れだろう。今年の種付料は国内最高の1800万円。今月のセレクトセールでも落札額が1億円を超える本馬の産駒が多数現れたのは記憶に新しい。

 とはいえ、次代を担う種牡馬エピファネイアに「産駒が早熟傾向にある」という“よからぬ噂”が、まことしやかに囁かれていたことも事実である。

 この“風評被害”の代表馬となったのは、エフフォーリアとデアリングタクトの2頭だ。3歳時に前者は皐月賞(G1)、天皇賞・秋(G1)と有馬記念(G1)、後者は無敗の牝馬三冠を勝利するという快挙を成し遂げたものの、古馬となった翌年以降に1勝もできないままスランプに陥った。

 既にエフフォーリアは現役を引退し、デアリングタクトも脚元の故障で復帰の目途がいまだ立っていない現状。皮肉にも父の評価を押し上げた2頭のその後が、エピファネイア産駒の成長力が乏しいイメージへと繋がった。

 しかし、そんな“早熟疑惑”に待ったをかける産駒が最近になって出始めたことは、レッテルを剥がしたかったエピファネイアにとって朗報だ。

 昨秋の府中牝馬S(G2)を勝ったイズジョーノキセキを皮切りに、6月のエプソムC(G3)でもジャスティンカフェが優勝。さらに先週末の中京記念(G3)をセルバーグが制したことにより、産駒が古馬になってからの重賞4勝目をマークした。

エピファネイア産駒「早熟疑惑」もそろそろ終焉?

 G1・7勝を含む通算重賞13勝の4つに過ぎないが、それまでは21年1月のアメリカジョッキークラブC(G2)をアリストテレスが制したのみだったことを思えば、ここにきての3勝は不本意なイメージの払拭に成功しつつあるといえる。

「先週末の中京記念を勝ったセルバーグですが、果敢に逃げの手を選択した松山弘平騎手の好判断もありました。先行勢がバテる展開で見事な逃げ切り勝ち。最後の直線に入っての粘り腰もなかなかでした。

エピファネイア産駒としては、4歳と5歳で重賞勝ちを決めたことも大きかったと思います。自身は3歳秋の菊花賞でG1初制覇、4歳秋にジャパンC(G1)制覇と成長力豊富な晩成型。当初は仕上がりの早さが注目されましたが、今後はその辺りが産駒にも伝わるといいですね」(競馬記者)

 ネットの掲示板やSNSでは、セルバーグについて一部のファンから「これまでの勝利がすべて6番枠でのもの」「桑畑夏美オーナーの馬だから723(ナツミ)、7月23日の中京記念に一致していた」という謎のサインも出ていたようだが、今回の勝利が父エピファネイアの種牡馬としての評価に大きく貢献したことは間違いなさそうだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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