
エリキング「実質3ハロン」でサリオス近親に完勝!川田将雅×中内田充正の黄金タッグがデビュー勝ち、敗れたC.ルメール「能力高い」「今日はいい経験」

宝塚記念(G1)が開催された23日の日曜京都。上半期を締めくくるグランプリが注目を集めたが、この日デビューした新馬にも来年のクラシック候補が潜んでいた。
5R・2歳新馬(芝1800m)を勝ち上がったエリキング(牡2、栗東・中内田充正厩舎)には、そう思わせてくれるだけの好内容でデビュー勝ち。勝ちタイムの1分52秒1は、重馬場ということもあり、それほど目立たなかったものの、単勝1.7倍の断然人気に応える見事な勝利だった。
テーオーミリカンが取消、シストロンが除外になったため、レースは8頭立ての少頭数で行われた。スタートを決めた横山武史騎手のセディバンがハナをうかがうも、菅原明良騎手のディクシャが制して2頭が競り合うような格好。大本命のエリキングは後方から3番手の外、C.ルメール騎手の2番人気サラコスティは最後方からの追走となった。
ただ、ペースがそれほど流れなかったこともあってか、最終コーナーを回ったタイミングでエリキングは外目の3番手まで進出する。先に抜け出したライバルをルメール騎手とサラコスティのコンビが追い上げるも相手の手応えにはまだまだ余裕。結局2頭の差は詰まることなくワンツーフィニッシュで決着した。
辛口の川田将雅騎手もパートナーの勝利に好評価
「強かったですよこの馬。外目を楽に上がって直線は軽く仕掛けただけでした。トップギアに切り替わるのも早かったですし、内容的にも完勝といっていいと思います。
負かしたサラコスティは、好調のエピファネイア産駒でサリオスの近親と良血。見た目は完敗でもルメール騎手から前向きなコメントが出ていたように、今日は相手が悪かったというしかありません」(競馬記者)
記者が話したように、デビュー戦の手綱を任された川田将雅騎手はエリキングに「いい内容で新馬を勝ってくれました」「能力は高いです」「上手く成長していってくれれば」と上々のジャッジ。2着に敗れたものの、ルメール騎手もサラコスティを「いい馬です」「いい経験が出来ました」と評価していたのだから、2頭とも先々が楽しみになるレースだった、といえるのではないか。
また、道中で13秒台のラップが頻発したスローペースながら、残り600mのレースラップは11秒8-11秒5-11秒3と実質3ハロンの競馬。上位2頭が併せ馬をしたような感じで後続馬を置き去りにした。
勝ったエリキングはキズナ産駒で2着サラコスティはエピファネイアの産駒。今年の皐月賞(G1)をジャスティンミラノ、日本ダービー(G1)をダノンデサイルが分け合ったように、現役時代に覇を争ったライバル2頭が、種牡馬となっても熱い戦いを繰り広げているのは面白い。
川田騎手×中内田厩舎の黄金タッグが送りだしたエリキング、ルメール騎手が好感触のサラコスティ。2頭の次走は要チェックだ。
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