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D.レーン「1日限定」の勝負駆け!武豊オオバンブルマイは苦戦必至…傘マーク濃厚スプリンターズSの「激走候補」に注目

D.レーン騎手 撮影:Ruriko.I
D.レーン騎手 撮影:Ruriko.I

 ついに秋のG1シリーズが開幕する。29日、中山競馬場で行われるスプリンターズS(G1)には、実力伯仲の16頭が出走を予定。電撃の6ハロン戦を制して秋のスプリント王に君臨するのは、どの馬だろうか。

 最初に採り上げたいのは、下馬評で1番人気が濃厚のサトノレーヴだ。春にスプリンターズSと同じ中山芝1200mの春雷S(L)を勝ち、夏の北海道でも函館スプリントS(G3)、キーンランドC(G3)と1200mの重賞を連勝。前走に続いてD.レーン騎手を起用し、オーストラリアの名手も堀宣行調教師の信頼に応えるべく、実質1日のみの短期免許で来日する。ここまで分かりやすい「勝負駆け」が透けて見えるなら好勝負は必至だろう。

1日限定のレーン騎手とサトノレーヴに勝負気配

 また、スプリンターズSで先行馬が好走しやすいことも注目したい。直近の3年で21年ピクシーナイト(2枠4番)、22年ジャンダルム(1枠2番)、23年ママコチャ(3枠6番)が優勝しているが、いずれも最終コーナーで2番手からの抜け出し。真ん中より内目の枠を引いていたことも覚えておきたい。

 そして、もうひとつ注意したいのは、週末の天気が不安定なことである。気象庁の予報によると、金曜から月曜にかけて中山競馬場近辺は高確率で雨模様。馬場が渋ると前残りに拍車が掛かるため、逃げ馬が行ったままの展開も頭の片隅に入れておいた方がいいかもしれない。

 そこで振り返りたいのは、今春の高松宮記念(G1)の結果。このときは重馬場で開催され、逃げたビクターザウィナーが3着、2番手のウインカーネリアンが4着、3番手から早めに抜け出したマッドクールが勝利した。上位人気馬の凡走も多かった中、10番手から末脚を伸ばしたナムラクレアの浜中俊騎手は悔いが残る騎乗だったか。

 というわけで、先行馬が好走しやすいことと高松宮記念が重馬場で行われたことを踏まえ、どちらの条件も備えている馬を推奨したい。

 中でもマッドクールは、昨年のスプリンターズSでも2着に好走しており、実績、コース適性、重適性も文句なし。鞍上の坂井瑠星騎手もウィリアムバローズに騎乗した25日の日本テレビ盃(G2)で世界のウシュバテソーロを破る大金星を挙げたばかり。今や人気と実力を兼ね備えたトップジョッキーに成長しただけに頼もしい限りだ。

 昨年優勝したママコチャも当然ながら勝ち負けを意識できる馬だ。前走のセントウルS(G2)でトウシンマカオに半馬身差で敗れたとはいえ、斤量は相手より2キロ重い57キロ。追い切りの反応がもうひとつだったことを思えば、一度使われて斤量の軽くなる本番の逆転も十分にありそうだ。

 穴候補の特注馬はウイングレイテスト。というのも距離短縮で臨んだ近2走が悪くない内容だったからだ。

 函館SSは外枠から前半3F33秒4の激流を先行し、サトノレーヴと1馬身1/4差の2着。内で脚を溜められたサトノレーヴに対し、終始外を追走する不利な展開で見せ場を作った。初のスプリント戦でスピード負けすることなく、勝ち馬より2キロ重い斤量で善戦したことに価値がある。前走のアイビスサマーダッシュ(G3)にしても不慣れな新潟の千直に対応してみせた。ちなみにこのレースもトップハンデ59キロを背負ってのもの。勝ったモズメイメイが55キロでクビ差なら勝ちに等しい内容だ。

 では穴党が期待したくなるものの、条件や展開が向かなさそうなタイプをピックアップしてみたい。

 それは勿論、後方から末脚にかけるエイシンスポッターのようなタイプ。前走はいつもより前で競馬したが、J.モレイラ騎手の神騎乗といえる善戦。今回はA.シュタルケ騎手が騎乗するが、モレイラ騎手に比べると日本での実績で見劣りは否めない。

 武豊騎手が騎乗予定のオオバンブルマイも取捨が難しい1頭だ。前走のキーンランドCを直線最後方から3着まで追い込んだ実力はさすがだが、G1で同じような乗り方をしたら間に合わないだろう。

 その他ではビクターザウィナー、ムゲンの香港馬2頭と横山典弘騎手が魅力のピューロマジックも厳しいかもしれない。

 馬場が悪化した場合、より前残りの傾向が顕著になるとはいえ、ビクターザウィナーの高松宮記念はナムラクレアから決定的な3馬身差。その後、香港の2戦を見せ場もなく連敗したのでは微妙だ。少なくとも高松宮記念は前走を勝っての出走だった。

 モレイラ騎手とのコンビでビクターザウィナーの方が人気しそうだが、そういう意味ではまだムゲンの方が面白いか。ただこちらは鞍上のK.ティータン騎手がモレイラ騎手ほど頼りにならないのが割引材料だろう。

 ピューロマジックは、1番人気に推された前走のセントウルSで13着に大敗。逃げ馬でもあり、思い切って度外視する手もありだが、横山典騎手は不安のある馬に無理をさせない騎手でもある。今回は将来を見据えての起用と考え、激流必至のレースで強引にハナを主張する可能性は低いと見る。

 枠順確定前のため最終的な結論は出せないが、上位に挙げた馬で内枠を引いた馬を馬券の中心に据えたい。

黒井零

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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