
天皇賞秋前日にドウデュースのような豪脚一閃!DMMから登場した無敗の3歳馬に超大物の片鱗

武豊騎手とドウデュースのコンビが2年前にイクイノックスがマークした上がり32秒7を上回る32秒5の末脚で突き抜けた天皇賞・秋(G1)。年内での引退が決まった名馬が圧倒的な強さを見せつけた。秋古馬三冠の第一関門で120点の結果を出し、2004年のゼンノロブロイ以来となる快挙に好発進を決めた。
逃げたホウオウビスケッツが1000m通過59秒9のスローに持ち込んだ天皇賞秋だが、展開の向いた先行勢が粘り込みを図る中、後方2番手を追走して直線で末脚を爆発させたドウデュースは圧倒的だった。1番人気を裏切った宝塚記念(G1)の悪夢を払拭したパートナーに対し、「ありがとう」を連呼した武豊騎手も安堵したことだろう。
DMMから登場した無敗の3歳馬に超大物の片鱗
その一方、前日の土曜東京に同舞台で行われた8R(1勝クラス)が脳裏に浮かんだファンもいたかもしれない。というのも同じ東京の芝2000m条件ということもあり、日曜に控える天皇賞秋の参考になるレースでもあったからだ。
このレースの勝ち馬はシンハナーダ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)。体質の弱さでデビューが遅れ、経験馬相手に勝利を飾ったのも7月福島。同世代のアーバンシックがラスト一冠の菊花賞(G1)を制したのもつい先日のこと。かといって本馬の実力が足りずにクラシックを断念した訳でもない。事実、2戦2勝の無敗が続いている。
2戦2勝の馬がそう珍しくないことは確かだが、土曜東京の8Rの勝ち方は将来性を感じさせるのには十分な内容だったといえる。
10頭立ての芝2000mで争われた一戦。逃げたセルケトが1000m通過59秒8と翌日の天皇賞より0秒1速いラップを刻む。1番人気に支持されたC.ルメール騎手のサンセットビューが後方2番手につけ、3番人気の坂井瑠星騎手とシンハナーダのコンビは、ちょうどその前の後方3番手を追走した。
最後の直線に入り先に抜け出したニシノコイゴコロを川田将雅騎手の2番人気トライデントスピアが競り掛けた矢先、外からシンハナーダが襲い掛かる。そのまま並ぶ間もなく突き抜け、3馬身の差をつける圧勝で勝利を飾った。
1頭だけ脚色が違ったのも無理はない。なにしろシンハナーダのマークした上がり3ハロンは33秒2。ほぼ同じ位置から伸びあぐねたサンセットビューも上がり2位の33秒8を使ったものの、勝ったシンハナーダから遅れること0秒6。ただただシンハナーダの強さばかりがインパクトを残す結果となった。
「レースの行われた日は前後しますが、ドウデュースと同じような展開で大楽勝。勝ちタイムの1分58秒6も優秀ですし、楽しみな馬が出てきましたね。血統的にも母シンハディーバは2016年のオークス馬シンハライトの半姉。産駒が苦戦している父レイデオロにとっても救世主の登場といえそうです」(競馬記者)
ちなみにシンハナーダを所有するのはDMMドリームクラブ。デビューからの2戦でモノの違いを見せつける圧勝を演じただけに昇級の壁もなさそうだ。順調に勝ち上がれば、来年の天皇賞・秋に出走していても不思議ではない逸材の次走にも注目したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
成績低下のM.デムーロ、三浦皇成に「不穏」な噂…腕だけなく馬質も重要な騎手業、彼らが不満を隠せなかった「決定的な理由」とは
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 天才・武豊と帝王・岡部幸雄の意地がぶつかり合った「天と地」の決戦。天皇賞・春(G1)に25年の時を経て再び訪れた「世紀の対決」
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA“6億円馬”ディナシー「セレクトセール最高落札馬は走らない」負の格言代表的存在が繁殖牝馬セールへ
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- サトノアラジンに「鬱」疑惑!? 香港マイル(G1)に挑む日本マイル王の電撃引退の「裏事情」とは