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どん底の「アドマイヤ軍団」を救った功労馬・アドマイヤリードがクイーンSから始動!セレクトセールにて「約6億」の超高額馬を落札した大物馬主に「復権」の兆し!?

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 勝負が決まったのは一瞬だった。進路を探しながら直線半ばまで抜群の手応えで進出すると、前をゆくソルヴェイグが少し右にヨレた一瞬のスキをついてスパート。あとは溜まりに溜まった末脚を弾けさせるだけ。外から人気薄のデンコウアンジュが追いすがったものの、最後は楽な感じで1.1/4馬身の差を付けてゴールした。

 久々のG1タイトルをものにした近藤利一オーナーは、復活の兆しに気分を良くしたのか、先日のセレクトセールでここぞとばかりに大盤振る舞い。セール前から評判の高かったイルーシヴウェーヴの2017(牡)を5億8000万円、税込価格にして6億強という莫大な金額で競り落とし、アドマイヤの復権を強烈にアピールした。

 ただ、1999年にアドマイヤベガで日本ダービーを優勝するなど、栄光の一時代を築いた思い出を持つ彼からすれば、今回の戴冠で心から満足するはずもない。復権の旗手とも言えるアドマイヤリードには秋のエリザベス女王杯制覇か、もしくは牡馬混合G1への挑戦など高いハードルが設定されることは確実だろう。未来を見据えるためにも、ぜひとも始動戦のクイーンSは難なく手中に収めたいはずだ。

 果たして「アドマイヤ軍団」は過去の栄光を「上書きする」ことができるのか。アドマイヤリードにかけられる期待は消して小さくないが、420キロ台の小柄な馬体には、重荷をはねのけるだけの底知れないパワーが潜んでいるようにも感じられる。

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