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札幌記念「女帝エアグルーヴ」圧巻の連覇。武豊「不在」のエアスピネルは「同門」の偉大な先輩に続けるか

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 1995年のクラシックウィナーで前年のマイルCSを優勝していたジェニュインをはじめ、函館記念優勝馬アロハドリームなど牡馬の重賞ウィナーがひしめくなか、エアグルーヴは当然のように1番人気に推された。しかも、単勝オッズはマーメイドSを上回る1.8倍。まだ牝馬が一線級の牡馬と戦うことが珍しかった当時においては破格の高評価といっていい。

 レースはまさにエアグルーヴの独壇場だった。五分にスタートを切ると、鞍上の武豊騎手は中団外目のポジションを選択。道中は大きな動きもなく坦々と進み、勝負どころでほぼ馬なりのままマクリ気味に進出する。

 直線に入った時点で、すでにエアグルーヴは先行勢を射程に入れていた。残り250mで初めて右ムチを入れると、他馬を置き去りにグイッと伸びて勝負あり。2着以下を2馬身半突き放す完勝を収め、札幌競馬場に集まった大観衆に強烈なインパクトを残した。

 初の牡馬混合重賞タイトルをゲットした同馬は、次走に中距離路線の頂上決戦である天皇賞・秋を選択。前年の覇者バブルガムフェローとの極限の叩き合いを制してG1・2勝目を挙げた。エアグルーヴが当時の競馬界に与えた衝撃の大きさは、同年にG1を1勝しかしていないにも関わらず、その年の年度代表馬に選ばれたという事実からもうかがい知ることができる。

 翌1998年は初戦の大阪杯こそ勝利を手にしたものの、続く鳴尾記念2着→宝塚記念3着と煮え切らない成績で上半期を折り返した。そして連覇が期待された札幌記念。この時は昨年以上の1.3倍という過剰なほどの支持と、58キロという牝馬には厳しすぎる酷量を背負っての出走だった。

 しかし、そんな数々の逆風も女帝の前では意味をなさなかったようだ。ほぼイーブンのスタートから、この時は先団馬群の中ほどにポジション。2番人気のサイレントハンターが大逃げに持ち込む展開のなか、道中はゆったり構えてジックリと脚を溜めた。

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