武豊ダンビュライト「菊花賞出走」はギリギリ!? 神戸新聞杯(G2)痛恨4着で権利獲得ならず……菊花賞出走馬「優先順位」と「動向」を総評
通算5度目の菊花賞(G1)制覇を目指す武豊騎手にとって、痛恨の4着だった。
24日に阪神競馬場で行われた菊花賞トライアル・神戸新聞杯(G2)。武豊騎手が騎乗したダンビュライト(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、優先出走権獲得となる3着以内にあと一歩及ばない4着に敗戦。ラスト一冠へ”黄色信号”が灯った。
芝2400mを14頭立てで行われたレースで、まずまずのスタートを切ったダンビュライトは逃げるアダムバローズを行かせる形で2番手をキープ。1000m通過が61.4秒というペースの中、最後の直線で一度は先頭に立ったものの、1番人気のレイデオロにマークされる厳しい展開。ダービー馬に交わされてからも懸命な抵抗を見せたが、最後はキセキとサトノアーサーにも交わされて4着となった。
「1、2コーナーで力むようなところはありましたが、やりたいレースは出来ました。でも、上位馬相手には完敗でした」
レース後、主戦の武豊騎手がそう振り返ったが、その言葉通りレース内容は決して悪くなかった。いつもよりも前目の位置取りとはなったが、必須の権利獲りを考えれば、十分に納得できる作戦だった。
しかし、惜しむらくは戦前から懸念されていた追い切りの内容だった。自己ベストを連発するなど調子の良さは明らかだったが、同時に馬がヤル気になり過ぎていた感があった。音無秀孝調教師を始めとする陣営も、何としても優先出走権が欲しかっただけに難しい調整となったが、結果的にそれが前半の力みを生み、後半の失速につながった。
陣営が戦前から権利獲りを明言していたように、これで菊花賞出走が極めて危うくなってしまったダンビュライト。新馬勝ちとサウジアラビアRC(G3)2着による本賞金1050万円は、1000万下を勝った馬(1500万円)を下回り、500万下を勝った馬(900万円)を上回っている状況。これだけを見ても、本馬の立場が非常に際どいことがわかる。
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