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ディープインパクト有馬記念「4強」に「産駒0」の衝撃……種付料「4000万円」を誇る最強種牡馬の栄華に「終焉」の影

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 昨秋からすでに下り坂にあった皐月賞馬のディーマジェスティは、脚部不安で自分との戦いに終始してそのまま引退。日本を代表して凱旋門賞に挑戦したマカヒキは、本来の姿を見失い”善戦マン”と化している。さらに有馬記念でキタサンブラックを破り、世代交代を告げたかに見えたサトノダイヤモンドも再び古馬の壁に阻まれ、フランス遠征で惨敗を繰り返した後は存在感が消えたままだ。

 また、牝馬路線でもシンハライトが早々にリタイア。頼みのヴィブロスは春にドバイターフを勝ち躍進が期待されたものの、この秋は1番人気を背負ったエリザベス女王杯で惨敗。今年の皐月賞を勝ったアルアインもまた、秋には精彩を欠いてしまった。

 その結果、冒頭でも紹介した有馬記念の「4強」は、すべて”非”ディープインパクト産駒。次々とディープインパクト産駒の挑戦を跳ね返し、今年も主役として競馬界を牽引し続けたキタサンブラックが、ディープインパクトの全兄となるブラックタイド産駒というのは、何とも皮肉な状況だ。

 この”大暴落”はG1級トップクラスの不振だけには留まらない。昨年1年間で重賞38勝と勝ちに勝ちまくったディープインパクト産駒だったが、今年は現時点で15勝と半分以下まで低下。9つの勝利を上げたG1も、今年はわずか3つに留まっている。

 6年連続のリーディングサイアーこそ盤石の状態を築いているものの、とにかく目立つ大レースでの不振。完全無欠のスーパーサイアーに一体、何があったのだろうか。

「繋養する社台グループの猛プッシュもあって、ここまで天井知らずの勢いで種付け料を上げ続けてきたディープインパクトですが、その『成長力』にはずっと疑問符が付けられてきました。

この背景には日本ダービーの勝利を至上とし、ディープインパクト産駒を中心とした素質馬を早く仕上げてしっかりと稼がせる社台グループの育成方針が、近年より高い精度で確立されてきた影響も大きいと思います。

社台グループにとって、年間最大のイベントは自らが主催する世界最大規模の競走馬セリ市・セレクトセール。ここで如何に生産馬を高く売るかが、馬生産事業における極めて大きなウエイトを占めています。

実際に今年行われたセレクトセールで億超え32頭の内、半数を超える17頭がディープインパクト産駒。最高額の5億8000万を含む、2億超え6頭はすべてディープの子供でした。

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