
JRA史上に残る「高齢レース」が話題……過去にはトウカイトリックなど「長距離専門家オジサン」が多数台頭
1月7日(土)に京都競馬場の芝3000mで開催される万葉ステークス。年明け最初の3000m以上の平地競走であり、例年多くのステイヤーたちが顔をそろえる。だが、このレースに出走を予定しているメンバーが、軒並み”高齢”だと話題になっている。
今年は15頭が特別登録を行っているが、その中には4歳馬の姿はない。レースでの”最年少”となる馬は5歳。この世代が3頭出走を予定しており、そして6歳馬1頭。これら以外は7歳以上がずらりと並ぶ。さらには12歳で出走を予定している馬(サイモントルナーレ)もいるようだ。
他のレースと比べると異様なメンバーのようにも映る。だがこのステイヤーが集う万葉ステークスは毎年高齢馬が出走、そして、平均馬齢が高いことでも知られている。昨年はドリームヒーロー(10歳)、一昨年前はサイモントルナーレ(10歳)、3年前にはトウカイトリック(12歳)、そして4年前にはマイネルキッツ(10歳)、トウカイトリック(11歳)などの高齢の馬が出走していた。
「昨年のステイヤーズS(G2)を制するなど、長距離を得意とするアルバートも今年で7歳になるもののまだ引退する気配はないなど、ステイヤーの高齢化は今に始まったことではありません。これは世界的には2000mの中級距離がメインストリームで長距離は軽視されている傾向にあることも影響しているのでしょう。この風潮が続いているため、ステイヤーたちは種牡馬としても価値が見出されなくなっています。そのため、長らく現役を続けるのでは?」(競馬ライター)
またJRAの芝で3000m以上の距離のレースも、当レースをはじめ、天皇賞・春(G1)、菊花賞(G1)、阪神大賞典(G2)、ステイヤーズS(G2)、ダイヤモンドステークス(G3)の6つしかないのも、ステイヤーの数が減少することに拍車をかけているのかもしれない。
一昔前にはメジロマックイーン、ヒシミラクル、ライスシャワーなど長距離でこそ光り輝く専門的な名馬たちがいたが、これから先は極めて稀な存在となりつつあるようだ。高齢馬たちが集い覇を競うこととなった万葉ステークスはどの馬が制するのだろうか?
PICK UP
Ranking
11:30更新「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし