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「1戦1勝のダービー馬誕生」中央競馬の”ボーナスステージ”と化した東京ダービー。「価値」を守るために迫られるルール改正

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 無論、見方を変えれば、これはバルダッサーレ陣営の戦略的勝利に他ならない。

 正式な手続きを踏み、ルールを厳守した上で東京ダービーに参戦した陣営に一切の非はない。身も蓋もないが「南関東競馬のレベルが低いから悪い」と言われてしまえば、それも正論と言わざるを得ないだろう。

 ただ、それで納得できる南関東競馬のファンがどれだけいるだろうか。今年で62回の歴史を誇り、「ダービー」を冠する東京ダービーは決して、中央馬の”ボーナスステージ”として生まれたわけではないはずだ。

 その一方で、中央からの移籍馬が地方競馬のレベルを底上げしているという見方もできる。そのため、一概に中央馬をシャットアウトしてしまうのも保守的すぎる考え方だ。

 だが、せめて地方馬や海外馬が日本ダービーに出走する際にはトライアルで結果を残すことが必要なように、東京ダービーにも特定のルールを設けて、その価値を守らなければ、今後もファンにとって”何の愛着もないダービー馬”が生まれ続けることにもなりかねない。

 ルールを変えることは容易なことではない。だが、中央も地方もファンがあっての競馬である。

 中央馬にとっても4,200万円という賞金は格好の的だ。早急にルールを見直さなければ、南関東のクラシック自体が”茶番劇”なってしまうのも、そう遠くないはずだ。
(文=浅井宗次郎)

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