JRA「平成」ダービー列伝「武豊5勝」「3頭の三冠馬誕生」「数々の名勝負」
【1998年:スペシャルウィーク】
武豊騎手悲願のダービー初優勝はこの馬。皐月賞はセイウンスカイに敗退したものの、日本ダービーでは5馬身差の圧勝となった。その後武豊は呪縛が解けたかのように、アドマイヤベガ、タニノギムレット、ディープインパクト、キズナでも勝利し平成でダービー5勝の大記録を達成。
【2004年:キングカメハメハ】
NHKマイルカップをレースレコード、日本ダービーはコースレコードで優勝と圧倒的強さを誇った。秋は菊花賞ではなく天皇賞(秋)を目指すことが陣営から発表されたが、屈腱炎を発症して引退。種牡馬としてはドゥラメンテとレイデオロで日本ダービーを2勝。今年は産駒のコズミックフォースと孫のキタノコマンドール、ステイフーリッシュ、ブラストワンピース、ワグネリアンが日本ダービーに出走予定。
【2005年:ディープインパクト】
圧倒的実力で平成2頭目の三冠馬になった歴史的名馬。1.1倍だった日本ダービーの単勝支持率73.4%はハイセイコーの記録を更新し、今も破られぬ大記録。勝利時計2分23秒3は2015年のドゥラメンテ(2分23秒2)に破られるまでのレースレコード。デビューから引退レースまですべて1番人気で単勝1倍台というのも破格の記録。今年は産駒のキタノコマンドール、ダノンプレミアム、ワグネリアンが日本ダービーに出走予定。
【2007年:ウオッカ】
1937年のヒサトモ、1943年のクリフジ以来、日本競馬史上3頭目となる64年ぶりの牝馬による日本ダービー制覇を達成。2着アサクサキングス(後の菊花賞馬)に3馬身差を付ける快勝で、この勝利がフロックでないことはその後の活躍からもわかる。生涯G1レース7勝のうち5勝が牡馬相手のもので、桜花賞で勝利を許したダイワスカーレットとともに最強牝馬世代を担った一頭だ。引退後は繁殖牝馬としてヨーロッパに滞在、今年は産駒のタニノフランケルが日本ダービー出走を目指していたが、前哨戦の京都新聞杯で結果が出せず脱落。親子二代制覇は来年以降に持ち越しとなった。
【2011年:オルフェーヴル】
平成最後の三冠馬。東日本大震災の影響で皐月賞が東京競馬場で行われたが、その皐月賞も日本ダービーも他馬を寄せ付けぬ快勝。古馬になって凱旋門賞に2年連続で挑戦してともに2着、派手な斜行や騎手を振り落とすなどやんちゃな馬だったが、その強さは本物だった。今年は産駒のエポカドーロが日本ダービーに出走予定。
他にも坂路調教の申し子である二冠馬ミホノブルボンや、ミルコ・デムーロが外国人騎手初めてのダービー制覇を成し遂げた2003年のネオユニヴァース。藤沢和雄調教師初のダービー制覇となった2017年のレイデオロ、テイエムオペラオー、ナリタトップロードとの三強対決を制した1999年のアドマイヤベガなど、多くの名馬と忘れられない名勝負があり、絞り込むのは困難。
読者の皆様にもそれぞれ思い出の日本ダービーがあるはず。週末に向けて過去のレースを調べたり、レース映像をチェックして気分を高めていってはどうだろうか。もしかしたらそこで馬券的中の大きなヒントが見つかるかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新- ジャパンCはノーザンファームに逆らうな?武豊×ドウデュース、ルメール×チェルヴィニア、さらに社台グループの意外な隠し玉が出走?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは