GJ > 競馬ニュース > 【G1回顧・宝塚記念】  > 2ページ目
NEW

【G1回顧・宝塚記念】女傑マリアライトが制した春のグランプリ!2着ドゥラメンテは「引退か」レース後に下馬のアクシデント

【この記事のキーワード】, ,

 最後の坂を駆け上ったところで2番手からキタサンブラックを捕らえようとしていたラブリーデイがついに力尽き、替わってマリアライトが先頭に立とうとするが、馬群を抜け出してきたドゥラメンテがさらに外から猛追。

 キタサンブラック、マリアライト、ドゥラメンテの3頭の争いは、最後の最後でマリアライトが首だけ抜け出したところがゴールだった。

「本当にうれしい。今年一番いい状態で、馬場も枠も恵まれたし、このメンバーでどれだけやれるか楽しみだった」

 勝利騎手インタビューで蛯名正義騎手が開口一番そうコメントしたように、今回の結果はまさに「陣営の戦略」の勝利でもあった。

 この春、天皇賞・春でもなく、ヴィクトリアマイル(G1)でもなく、この宝塚記念を目標に掲げ、最高の形で迎えるために調整されてきたマリアライト。常にこのレースに照準を絞って過程を繋いできた久保田貴士調教師を始めとするスタッフの手腕は、この結果が出た以上、手放しで称賛されるべきである。

「具合は本当にいい。どんどん良くなっている」と久保田調教師が戦前に話していた通り、マリアライトは最高のパフォーマンスを見せてキタサンブラック、ドゥラメンテという現在の競馬界を背負う牡馬2強を撃破した。2005年のスイープトウショウ以来、11年ぶりの牝馬戴冠である。そういえば、この時も今日と同じ6月26日の宝塚記念だった。

 ただ、唯一気掛かりなのが、レース後にM.デムーロ騎手が下馬したドゥラメンテの容態だ。

 最後の脚色は「もう数メートルあれば」と誰もが思うほどの貫録の末脚だったが、ゴール直後にデムーロ騎手が下馬。ドゥラメンテ自身は暴れる素振りも見せず、そのまま馬運車で運ばれることとなったが、阪神競馬場には何とも重い空気が立ち込めた。

 だが、それでマリアライトの勝利が色褪せることはない。

「最後はみっともないぐらいに追いました。馬に頑張れ、自分にも頑張れと思って」と自身にとっても初の宝塚記念制覇となった蛯名騎手は満面の笑み。秋にはエリザベス女王杯の連覇はもちろん、再び牡馬一線級に堂々と立ち向かっていくはずだ。

 3着に敗れたキタサンブラックも、前にいたワンアンドオンリー、トーホウジャッカル、アンビシャスがそれぞれ14、15、16着に敗れる厳しい流れの中、ファン投票1位の意地を見せた。

 稍重の馬場で2:12.8は優秀な時計。実力馬3頭がゴール手前でしのぎを削ったハイレベルな宝塚記念だった。

【G1回顧・宝塚記念】女傑マリアライトが制した春のグランプリ!2着ドゥラメンテは「引退か」レース後に下馬のアクシデントのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

5:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
  3. 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
  4. 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
  5. 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
  6. 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
  7. どれだけハズレても我々は「バッターボックス」に立たせてもらえる! 悔いを残したくないからこその大ダメージ…競馬と後悔の実に深い繋がり【徒然なる神のくず競馬トーク】
  8. 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
  9. 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
  10. 日本ダービー馬は運が良いだけ!? 天皇賞・春(G1)J.モレイラ「完璧騎乗」もタスティエーラ惨敗の絶望感…G1「2勝以上」上積みは2007年ウオッカが最後