JRAハーツクライ産駒が「米ダートG1制覇」の衝撃……すでに「種牡馬入り濃厚」
9月1日、米サラトガ競馬場でウッドワードS(G1、ダート1800メートル)が行われ、ヨシダ(牡4歳、米・W.モット厩舎)が優勝。同馬は今年5月チャーチルダウンズのターフクラシックS(G1、芝1800メートル)に続きG1は2勝目。ウッドワードSは初ダートだったが、日本生産馬(ノーザンファーム生産)による米ダートG1制覇は史上初という快挙となった。
1番人気は前走を圧勝しG1好走歴もある4歳牡馬ガンナヴェラ(Gunnevera)、2番人気は昨年ダートG1を優勝しているシーキングザソウル(Seeking the Soul)。ヨシダはこの2頭に続く3番人気。最内枠からスタートしたJ.ロザリオ騎手のヨシダは中団後方の内々を進み、3~4角にかけて徐々に外に進出。直線では大外から前方馬群を一気に差し切り優勝。2着ガンナヴェラに2馬身差をつけた。
日本のSNSでも「アメリカのダート合ってるのか」「芝ダート兼用は凄いわ」「歴代の勝ち馬見たら名馬ばかり」「さすが日本国内で唯一ディープインパクトを倒した馬の産駒だな」「種牡馬になって産駒は走るよ。サンデーの最大後継の1頭だ」などなど、かなり興奮気味。
ヨシダはこの勝利により11月3日チャーチルダウンズで行われるBCクラシック(G1、ダート2000メートル)の有力候補の1頭になった。昨年のウッドワードSはガンランナーが勝利。同馬は続くBCクラシック、ペガサスワールドC(G1、ダート1800メートル)を勝利している。ヨシダがBCクラシックに出走すれば大いに期待したい。
ヨシダはデビュー前から日本の競馬ファンにもおなじみだった競走馬。父はハーツクライ、母はバレリーナS(米G1)など重賞を5勝したヒルダズパッション。ヒルダズパッションはノーザンファーム代表吉田勝巳氏が2011年に米国のセールで購入、ノーザンファームで繁殖入りした。2015年のセレクトセール1歳部門に上場されたヒルダズパッションの2番仔(ヨシダ)は、米ジョン・マコーマック・ブラッドストックにより9400万円で落札された。
その後、馬名がYoshida(ヨシダ)に決まったことでも話題になった。もちろん吉田勝巳氏の「ヨシダ」であり、社台ファームの創始者である吉田善哉氏および社台グループ全体を象徴する「ヨシダ」でもある。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!