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エアグルーヴの名血が引き寄せた「天命」により前代未聞のスタートを切った新種牡馬ルーラーシップ。偉大過ぎる「比較対象」と問われる「真価」


 2010年には日本記録となる266頭、その後も毎年250頭以上の種付けを行なっていた超人気種牡馬の種付け制限は、その年の生産界の大きな衝撃をもたらした。

 だが、その時に代替え種牡馬として白羽の矢が立ったのが、キングカメハメハを父に持つルーラーシップだった。

 無論、選りすぐりの超良血こそ、そのままキングカメハメハに流れたが、中級以上の良血牝馬の多くがルーラーシップと配合。名門の末裔は、新種牡馬としては異例の好スタートを切ることとなった。

 だが逆に述べれば、新種牡馬ルーラーシップにとって、初年度産駒がデビューする今年の2歳世代こそ、種牡馬としての存在意義が懸かった「正念場」と述べて良い。

 キングカメハメハを種付けする予定だった多くの繁殖牝馬が流れたということは、当然ながらキングカメハメハの成功実績を抱える繁殖牝馬が大半で、前年にキングカメハメハと配合している牝馬も決して少なくはない。

 その代表例となるのが、関東の大御所・藤沢和雄厩舎からデビューするラボーナ(牡2歳)だろう。

 このラボーナ、姉はこの春のオークスでシンハライトと接戦を演じたチェッキーノ。さらには2013年のクラシックを賑わせたコディーノの弟となり、この偉大な姉兄の父こそがキングカメハメハである。

 したがって、ラボーナの活躍は種牡馬ルーラーシップの能力を測る上で格好の材料となることに間違いない。もし、姉や兄を超える活躍すれば比較対象がキングカメハメハなだけに、ルーラーシップは種牡馬として莫大な評価を得ることになるだろう。

 すでにイブキとダンビュライトの2頭が、新馬戦を勝ち上がっているルーラーシップ産駒。特にダンビュライトの方は、中京のマイル戦で5馬身差の圧勝を飾っている。

 果たして今年のNo.1新種牡馬ルーラーシップは、前評判通りの成功を収めることができるのだろうか。それとも”運命的なアクシデント”が招いた過剰な期待に押しつぶされてしまうのだろうか。

 日本競馬を長年支えてきた「名血の真価」が問われる一年になりそうだ。

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