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【JRA2019】弱小馬主、弱小厩舎切り捨ての始まり!? 年度競馬番組に阿鼻叫喚、そして「第13レース」の提言

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 また1勝クラスや2勝クラスという「考え方」であれば、菊花賞2着のエタリオウは1勝馬なので、このまま1勝馬なら500万クラスに出走できることになる。さらに有馬記念・ジャパンカップ2着馬のサウンズオブアースや、重賞勝ち馬のアサクサゲンキも2勝馬なのだから、これらは2勝クラスとして計算されるわけだが、果たしてどうなるのか、その辺も見ものである。

 そして毎年秋の中山阪神開催で行われていた「スーパー未勝利戦」の消滅も驚きだ。3歳馬にとって最後の生き残りをかけた未勝利戦の中止は、一部馬主や厩舎関係者に大きな衝撃を与えた。今年行われたスーパー未勝利は全部で26レース。来年の番組にもよるが、仮にこの26レースが丸々無くなるのであれば、26頭が勝ち上がるチャンスを逃すことになる。また怪我やアクシデントでデビューが遅れた馬や、晩成型の馬にとっては9月に勝負をかけることができなくなり、この変更は大きな痛手となるだろう。さらに関係者の中には、メンバーが弱体化する9月の未勝利を目標にしている陣営もある。というのも、新馬戦や未勝利戦は後のG1馬と1勝もできない馬が同時に走るレース。そして基本的に素質馬は、クラシックを目指すため早く出走し早く勝ち上がる傾向にある。つまり未勝利戦は後半になればなるほど、メンバーの質が落ちていくわけだ。新馬戦や早期の未勝利戦を勝つようなのは、ほとんどがクラシックを目指せるような良血馬や有力厩舎や有力馬主の馬ばかり。こういった素質馬が勝ち上がった以降のレベルの低い未勝利戦を狙う弱小厩舎や弱小馬主にとって、9月のスーパー未勝利消滅はかなりの痛手となるのである。

 もちろんその分の3歳未勝利戦を他の開催で増やすのだろうが、逆にこれがきっかけでさらに3歳未勝利の減少が早まるのではないかと懸念する見方もある。今回は秋季開催の3歳未勝利戦が無くなったわけだが、今後は8月2週目で終了、そして7月の開催で終了という様に前倒しになっていくかもしれない。事実、以前は10月の福島開催まで3歳未勝利(旧4歳未勝利)が行われていたのだ。

 また「未出走馬・未勝利馬が新馬戦を除く平地競走で3回連続で9着以下に敗退した馬の2カ月の出走禁止」も、少なからず影響を与えている。JRAは着順がすべてと思っているかもしれないが、2秒離されての9着もあれば、0.5秒差の9着という僅差のケースもあり、関係者の中には着順よりも着差を重視する見方もある。さらに使いながら仕上げていくタイプの馬もいれば、除外で適条件のレースに使えず、仕上げた手前、やむを得ず他の条件に走らせるケースもある。この3連続9着以下でアウトというのは、そういった使い方ができなくなるわけで、厩舎としては頭の痛い話だろう。

 加えて馬券ファンにとっても、「着順は9着だが、着差はわずかで次は馬券になる」という馬が買えなくなるケースもあるし、3回連続で9着以下に敗退しながら4走目で人気薄ながら激走した穴馬を何頭も見てきたわけだから、そういった穴馬が減るのは残念である。

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