ポストポンド回避で今年も混戦!? 凱旋門賞と並ぶ欧州競馬最高峰・2016年キングジョージ(英G1)出走馬プレビュー
今週末(日本時間7/24 0:30発走予定)にアスコット競馬場で行われるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(King George VI and Queen Elizabeth Stakes)。
主役を務める「はず」だったのは昨年の勝ち馬であり、ドバイでドゥラメンテを破ったポストポンド(牡5歳)だった。
今年の入ってからの充実は素晴らしく、ドバイシティーオブゴールドS(G2)を3馬身差、ドバイシーマクラシック(G1)を2馬身差、英国に戻ってコロネーションC(G1)を4馬身半差と圧勝を続けていた。
昨年のキングジョージから5連勝中。死角が見当たらなかった。しかし、呼吸器の感染症で体調が整わないとの理由で無念の直前回避が伝えられ、今年も一気に混戦模様に。
変わって主役に繰り上がったのはダートマスだ。
2016年は目下3連勝中の上がり馬で、前走は同じアスコットの2400mであるハードウィックS(英G2)で有力馬の1頭であるハイランドリールを破っている。
もちろんポストポンドと比べると格下であることは否めない。しかし、血統や関係者は超一流。加えて勢いもある。母父ガリレオに父ドバウィ。生産者はダーレー。調教師マイケル・スタウト。馬主は「The Queen」。先日90歳となったエリザベス女王の所有馬だ。エリザベス女王は1954年のオリオールで制しているが、それ以降の勝利はない。実に62年振りの勝利にも注目が集まる。
ハイランドリールは前走こそ敗れたものの、2400mは大きく崩れた事がない得意の距離であり、巻き返しを狙う。昨年の香港ヴァーズの勝ち馬で、ドバイシーマクラシックではポストポンドから4馬身1/4差の4着と実績もなかなかのもの。
ジャパンカップにも出走し、前走はサンクルー大賞(仏G1)で2着だったイラプトも調子を上げている。イスパーン賞ではエイシンヒカリから大きく遅れたが、前走は最後しっかり伸びて2着を確保。
この時期のアスコット競馬場は天候にもよるが比較的時計が出る時期だ。やや硬い馬場が得意なイラプトにとって、この時期はいい。ただ、どうやら雨もありそうな予報も出ており、当日の馬場状態も影響しそうだ。
他には前走で初重賞勝ちを収めたサーアイザックニュートン。エクリプスSは6着だったが、前々走プリンスオブウェールズSで3着だったウエスタンヒムも出走を予定している。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛