武豊エアウィンザー「兄エアスピネルと同じ」ベスト尽くしての完敗……歯がゆいレースは一族の宿命?
10日に行われた金鯱賞(G2)は、昨年の日本ダービー(G1)6着以来の出走となったダノンプレミアムが、道中3番手から力強く抜け出して圧勝。「強い4歳世代の大将」といわれたその実力をいかんなく発揮した。
G1ホース5頭出走というハイレベルな一戦となったが、中京の舞台で力を発揮したのはダノンプレミアム、そして中団からの鋭い差し脚で2着に食い込んだリスグラシューだった。どちらもG1ホースにふさわしいレースを見せつけたといえる。
「勝ち馬と2着馬は強すぎるよね」
と、2頭に脱帽したのが、エアウィンザー(牡5 栗東・角居勝彦厩舎)騎乗の武豊騎手だ。エアウィンザーは好スタートから道中はリスグラシューとほぼ同じ位置で進め、直線ではエアウィンザーはインコース、リスグラシューはアウトコースに分かれた。エアウィンザーはダノンプレミアムの直後につけ脚を伸ばすも、あっという間に抜け出したダノンプレミアムとの差は縮まらず、外から強襲したリスグラシューにも差し切られてしまった。武豊騎手も「ダノンを見ながら運べたけど追いつけなかった」と完敗を認めている。
「インコースで上手に脚を溜め、ダノンプレミアムをしっかりマークできるなどレースそのものに問題はなく、武豊騎手もベストな騎乗だったのではないでしょうか。でも、結果は残酷なもので、「力の差」が如実に出てしまいましたね。
リスグラシューは次走に香港遠征を予定しているので再戦はありませんが、ダノンプレミアムとは今月末の大阪杯(G1)でぶつかる可能性も十分にあります。これはやっかいですね」(競馬誌ライター)
破竹の4連勝を引っさげての格上挑戦だったが、エアウィンザーにとっては苦いレースとなってしまった。
今後は大阪杯(G1)に向かうことが予想されるエアウィンザー。武豊騎手はドバイ遠征のため、ジョッキーの乗り替わりはすでに決まっている。巻き返しに期待したいところだが……。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛