Mリーグ・渋谷ABEMAS松本吉弘「人生最大の苦境」を語る。「僕にとっては『今』が大事な時期」試練の先に見据える未来像
「プロどころか、アマの時代も含めた麻雀人生で『初』ですね――」
年の瀬が迫り、いよいよ折り返しに差し掛かってきた『大和証券Mリーグ2019』。各チームが後半戦へ向けてしのぎを削る中、苦境に立たされている男がいる。
渋谷ABEMASの若き“ヒットマン”松本吉弘だ。
2年目を迎えた今シーズン、Mリーガーとしての“後輩”ができたことで「最年少」という看板が外れた松本。昨年の個人10位から、さらなる飛躍が期待されたが、ここまで12試合戦ってトップがわずか1回。逆に最下位の4着が6回という大苦戦を強いられている。
「自分の1牌1牌の選択がもう、すべて間違ってるんじゃないか……」
チームスポンサーについた大手企業の看板を背負って戦うMリーガー。リーグ中継の注目度は、これまでの麻雀番組とは桁違いだ。だが、だからこそ「勝てない選手」は、より大きなプレッシャーにさらされる。それは無論、麻雀界の未来を担う逸材と期待される松本でも例外ではないはずだ。
果たして27歳の若武者は、人生最大級の試練の中で何を思うのか。そして、その際に見据える未来像とは――。(敬称略)
――それではよろしくお願いいたします。
渋谷ABEMAS松本吉弘選手(以下、松本) よろしくお願いします。
――ここまで不調の方に、あえてインタビューするのは心苦しいんですが……。
松本 いえ、Mリーグの勝利インタビューもそうですけど、インタビューって基本勝っている人だけが受けられるものですから。これだけ負けてるのにインタビューされるなんて、ありがたいですよ。なかなかないと思います。
――そう言っていただけると幸いです。さっそくMリーグのお話を伺いたいんですが、松本さんはここ3試合で3連続2着。一時の不振は脱したと見ていいんでしょうか?
松本 うーん……。3試合連続2着で少しプラスにはなってるんですけど、逆に言うと「勝ち切れてない」とも言えますよね。最初と、その次(の2着)は、トップが難しい状況だったんですけど、3回目の2着の試合が……。