【RTDリーグ2018石橋伸洋インタビュー】惨敗の過去2年「黒いデジタル」は何故「猫」だったのか? 代名詞・国士無双「放銃上等」驚きの戦略とは


――それを受けての2018シーズン。参戦中の『WHITE DIVISION』は24回戦が終わって、石橋さんは-58.8ポイントの5位(インタビュー収録時)。予選突破へ踏ん張りどころを迎えている。

石橋:今年から「最高位を獲った頃の麻雀に戻そう」と思って挑んで、序盤は良かったんですけどね。麻雀のスタイルを元に戻した分、”鳴き”も増えましたし、局のスピードも上がりました。そういった点は、やはりしっくり来ていますね。

具体的には、鳴いてアクションを起こすことで、守備に回る人と、それでも向かってくる人がわかるので、場が見えやすくなりました。この点は、打点重視の麻雀を研究しながら打っていた過去2年とは全然違いますね。

――過去2年よりも期待できる部分がある。

石橋:僕が元々「リードすれば強いタイプ」というか、そこから如何に着順を落とさないかを重視しています。『RTDリーグ』はトップが偉いルールなので、普段戦っている最高位戦のリーグよりも、その傾向が強くなりますね。もちろん素点も大事ですけど、僕の場合は一度トップに立てば多少のリスクを背負って、例え点棒を削られてでも、トップのまま局を消化していく方が大事だと考えています。

――リード時には積極的に前に出ている姿が目立つ。

石橋:『RTDリーグ』にはトップの中のトップの人しかいないですし、そういった人たちが皆、全力でトップを狙ってくる。上りに結びつけるのが上手な人たちなので、多少リードしたからといって守っているだけだと、どんどんツモられちゃうんですよ。特に今回の『WHITE DIVISION』は攻撃的な選手が多いので。

――予選20回戦など、その典型だった。
(リンク、https://g-journal.jp/2018/04/post_6248.html

石橋:ああ、そうでしたね……全然、放銃してないのに(笑)。ああやって、手が来ない時は仕方ない部分もあるんですけど、できるだけそういった局面にならないように。仮に手が入らなくても、何かしら相手の嫌がることをするようには心掛けています。まあ、あの時みたいに上手くいかない時もありますけど。

――『WHITE DIVISION』には、前回優勝者で同じ最高位戦所属の平賀聡彦プロがいるが、平賀プロは対局の合間にライバル選手と話をしないようにしている。

石橋:それは僕も同じですね。さっき話した通り、僕は「相手から、自分がどう見えるか」ということを大事にしているので、対局の合間も対戦相手に自分の情報を出したくないんですよ。

でも、多井さんがいるとすげえ賑やかになるので、僕も巻き込まれてしゃべってしまいます(笑)。平賀さんは意思の強いところがあるので大丈夫みたいですけど、僕は話し掛けられたらダメですね。ホントはダメだと思いつつも、ついしゃべってしまいます。

――同じく『WHITE DIVISION』の鈴木たろうプロ(日本プロ麻雀協会)とは「黒い兄弟」と言われているが。

石橋:今の僕の麻雀が、コバゴーとたろうさんを足して2で割ったような感じになっています。僕の麻雀のベースを学んだ方として、さっき古久根さんから教わったと言いましたけど、実はたろうさんの麻雀にも結構影響されていて。麻雀のゲーム性に対する捉え方はとても共感できる部分があって、たろうさんの影響が凄く大きいですね。

――今シーズンから『RTDリーグ』には降級システムが導入され、多井プロは「出られなくなることは”死”を意味する」と公言している。石橋さんにとって『RTDリーグ』とは。

石橋:考えは多井さんと変わらないと思いますね。最高位戦のAリーグに所属することも大事ですけど、『RTDリーグ』は最高位の村上であったり、各団体の頂点に立った人たちが集まった唯一のリーグ。注目度もファンの数も全然違いますし、出場しているだけでもステータスになります。

なので、”絶対に”落ちたくないですね。多井さんはRMUの代表なので、僕とは違う面があると思いますけど「麻雀プロとしての人生」という意味では、『RTDリーグ』からの脱落は僕ら麻雀プロにとっても”死”を意味すると思っていますね。

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