パチスロ「3万5000枚」を生み出す「最強バグ」に驚愕…「無限RT」の発動条件が揃い「朝一から出っ放し」なるか!?

文=堀川茂吉

【この記事のキーワード】パチンコ, パチスロ, 5号機

　私がこの「バグ」の存在を知ったのは当時勤めていた職場の先輩の一言がきっかけでした。夜に突然「アストロ球団の無限RT仕込んでみたんだけど、明日打つ？」という電話がかかってきたのです。

　当時の私は何も知らなかったので、「何ですかソレは？」と先輩に伺いました。すると、「アストロタイム中に電源を入れ直すと、バグで無限RTになることがある」という衝撃の内容…。

　つまり、先輩はアストロタイム中に閉店を迎えたということ。その結果、閉店後に電源が落とされれば…次の日の営業で電源を立ち上げた際に「無限RT」突入の可能性が生まれるということなのです。

　ただ、これは100％成功するものではありませんし、ホール側がラムクリアなどの対策を行っている可能性もあります。先輩も初めてのことで半信半疑だったようなのですが「もし上手くいったら焼肉を奢ってくれればそれでいい」と伝えてきたのです。

「これは一攫千金の大チャンス！」と打ちたい気持ちで一杯でしたが、残念ながら次の日は朝から仕事…。泣く泣く先輩の提案を断ったのでした。

　当然ながら次の日は仕事中もこのことで頭が一杯。無限RTに突入し、「大量出玉を獲得しているのではないか」と気が気ではありませんでした。そんな精神状態で仕事は終了。気になって仕方がなかったので、該当の台の様子を見にいったのです。

「無限RTなら、朝から出っ放しだろう」そんなことを考えながらホールを確認すると、そこには現金投資中のお客さんの姿がありました。どうやら先輩の期待通りにはならず、失敗に終わっていたようです。

　この時ばかりは安堵の気持ちで一杯でした。自分がこの立場だったら…「本当に悲惨な結末を迎えていたのではないか」と考えてしまったのです。仮に成功していたら「一攫千金のチャンスを逃した」という悔やみきれない状況となっていたのでしょうが。

　その後は直ぐに撤去されてしまったので、夢の「無限RT」を体験することは叶いませんでした。ネット上では「4日間で3万5000枚」という衝撃の実戦報告もあっただけに、ホール側が警戒したのかもしれません。

『アストロ球団』のバグは、私の知る限り5号機の中で最強。凄まじいインパクトを残して去っていった本機を、今後も忘れることはないでしょう。

（文=堀川茂吉）

<著者プロフィール>
　オグリキャップで競馬にハマり大勝負を繰り返してきた。その後は『ウルトラセブン』でパチンコの魅力に心酔し、競馬から離れパチンコ・パチスロのみを楽しむというスタイルを貫いている。ウェブ業界においてはライティング業務に従事。現在はパチMaxの編集部員として、主にパチンコ分野に関する記事作成および編集を行っている。パチスロ4号機時代など過去のエピソードも好んで作成しており、当時だからこそ起こり得た経験談を紹介中。