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【日本ダービー】「過去20年連対ゼロ」の苦戦でも今年はG1級!? C.ルメールも認めた実力馬がジャスティンミラノ打倒に虎視眈々

ダノンエアズロックにモレイラ騎手も好感触 撮影:Ruriko.I
ダノンエアズロックにモレイラ騎手も好感触 撮影:Ruriko.I

 先週4日に東京競馬場で行われたプリンシパルS(L)を勝利したのは、J.モレイラ騎手とコンビを組んだダノンエアズロック(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)だった。

 プリンシパルSは、1着馬に日本ダービー(G1)の優先出走権が付与されるトライアルレースであるが、過去28年の歴史を振り返ってみても創設元年となる1996年のダンスインザダークが本番でフサイチコンコルドの2着に入ったのが最高着順。後は3着が4回あるくらいで、本番の好走例は決して多くない。

 それもそのはず。トップクラスの多くは皐月賞(G1)を好走した組であり、別路線から上位人気の一角に挙げられるような馬も、毎日杯(G3)や青葉賞(G2)をステップに参戦する傾向が強い。本番を見据えるローテーションとしても間隔が短い上、そもそもダービーで勝ち負けを期待される馬なら、あえてプリンシパルSに使う必要がないからだ。

 本レースをステップに本番で上位人気に支持された馬といえば、先述したダンスインザダークを筆頭にサイレンススズカ、ルーラーシップなど、秋以降や古馬になってG1タイトルを獲得した素質馬もいたが、大半は皐月賞への参戦すら叶わなかった馬である。

 それはダービーでの成績の悪さにも連動している。事実、プリンシパルSからダービーへ挑んだ馬たちの成績は、過去20年で連対率0%であり、皐月賞組の15.8%、青葉賞組の6.1%と比べれば、見劣っていることは一目瞭然といえる。

「過去20年連対ゼロ」の苦戦でも今年はG1級!?

 しかし、今年のダノンエアズロックに関しては、必ずしも勝算がゼロと言い切れないだけの魅力を持っている。

 本馬は2022年のセレクトセール1歳部門で4億5000万円(税抜)の高値で取引されたダノックスの期待馬だ。2走前の弥生賞ディープインパクト記念(G2)で2番人気の支持を受けて7着に敗れたとはいえ、レース後に軽度の骨折が判明したことも凡走した一因として考えられる。幸いにも早期復帰が叶ってプリンシパルSに間に合った結果、他馬を寄せ付けない余裕のある勝ち方で復活を遂げた。

 同レースで1番人気に推されたのも当然といえる実力は、昨年10月東京のアイビーS(L)で証明済み。このレースで2番手から上がり3ハロン最速タイ32秒7の末脚を使い、同年暮れのホープフルS(G1)を勝つレガレイラを完封してみせたのだ。単勝オッズ1.5倍のライバルに騎乗していたC.ルメール騎手でさえ、レース後のコメントで「勝ち馬が強すぎました」と完敗を認めざるを得なかった。

 また、完勝したプリンシパルSのレース後にモレイラ騎手は「まだまだポテンシャルをフルに出していません」「距離の2400mは問題ない」「むしろ2000mよりもさらに能力が出せる」と強気なコメントを出していたのだ。

 あくまで過去のデータのみを参考にした場合は、苦戦を免れないように映っても、レース後に故障が判明した弥生賞を凡走したことで本来の実力が、ジャスティンミラノら皐月賞組に劣っているかどうかはまだ分からない。

 しかもダービーの舞台は3戦3勝の好相性を誇る東京競馬場。いつものプリンシパルS優勝馬と侮ってしまうと痛い目に遭うかもしれない。

GJ 編集部

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