GJ > 競馬ニュース > ケンタッキーダービー選定シリーズ前  > 2ページ目
NEW

「英断?」それとも「見切り発車?」問題山積の中、JRAが『ケンタッキーダービー出走馬選定ポイントシリーズ』を急設した「表側の理由」と「裏側の理由」【前編】

【この記事のキーワード】, ,

 確かにラニと陣営の英断がなければ、この『JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY』が創設されなかった可能性は高いことからも、多大な貢献をしたことは間違いない。

 しかし、それならJRAはもっとじっくりと検討して、来年以降からの創設でもよかったのではないかという疑問はどうしても拭えない。

 実際に現段階での『JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY』の問題は山積みだ。

 まず、何故わずか2レースで選定することになったのか。当ポイントシリーズは先述した通り、カトレア賞で「1着40p、2着16p、3着8p、4着4p」、ヒヤシンスSで「1着50p、2着20p、3着10p、4着5p」のポイントがそれぞれ付与されるシステムである。

 このシステムの中で基準となるのが、ヒヤシンスSで1着の「50ポイント」だ。仮にどの陣営もケンタッキーダービーに向かう意思がなく、バラバラに参戦した場合でもヒヤシンスSが行なわれる限り、最低50ポイントを得た”優勝者”が誕生するからである。

 ちなみに現行のルールで優先出走権が得られるのは「ケンタッキーダービーへ出走の意思のある陣営の中で、ポイントの高い順」ではなく、単純にこの「ポインシリーズ優勝者」だけである。

 従って、仮に優勝者に出走の意思がなければ、日本馬の選出は行なわれないということだ。

 そう考えると、カトレア賞の2着以下のポイント並びに、ヒヤシンスSの3着以下のポイントの設定に、一体何の意味があるのだろうか。仮にカトレア賞で2着して16ポイントを得たとしても、ヒヤシンスSを勝たなければ最低ラインの50ポイントには届かない。

 つまり、何の意味もないのだ。

 ちなみに仮にカトレア賞を勝って、ヒヤシンスSで3着になった場合40p+10pで合計50ポイントになるが「複数の馬が同点で並んだ場合は特別競走での獲得賞金順となる」というルールがあるため、同じ50pのヒヤシンスS優勝馬に獲得賞金で競り負ける。つまり、これもまったく意味がないということだ。

 さらに、何故500万下の中でも、カトレア賞だけがポイントシリーズに採用されたのかも甚だ疑問だ。

「英断?」それとも「見切り発車?」問題山積の中、JRAが『ケンタッキーダービー出走馬選定ポイントシリーズ』を急設した「表側の理由」と「裏側の理由」【前編】のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 【天皇賞・春(G1)】ドゥレッツァも、タスティエーラも不安材料たっぷり? キャプテン渡辺「渾身の本命馬」は【徒然なる神のくず競馬トーク】
  3. 【天皇賞・春】春G1「勝利の方程式」がまたまた出現!14番テーオーロイヤルに“やり過ぎ感”…思い出したい「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ」の声
  4. 【青葉賞(G2)予想】データも後押しシュガークンの可能性にかけて勝負!キタサンブラック弟を頭に流す
  5. 【青葉賞】実力派中堅が「88連敗中」の不思議…越えておきたいG2の壁、「スランプ突入」木村哲也厩舎の救世主となれるか
  6. 【天皇賞・春】武豊に次ぐ「長丁場の鬼」が超人気薄で虎視眈々…!?「バテない馬だし京都向き」惨敗で評価急落も条件大好転
  7. 【青葉賞(G2)】「武豊×シュガークン」に立ち塞がるライバル3頭! 新馬戦でジャスティンミラノに敗れた「東の大物」が急浮上【週末重賞ピックアップ】
  8. 【天皇賞・春(G1)】武豊×ドウデュースの復活勝利も霞むC.ルメールの神騎乗! 「死枠」克服を完璧に読み切った古馬王道路線の鬼が降臨
  9. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  10. 【天皇賞・春】堅そうだから本命は上位人気で勝負!C.ルメール不在なら「初G1勝利コンビ」に期待したくなるよね【UMAJOモモのオイシイ競馬】